第81話 世界最小のモーターの底力?
世界で最小のモーターってなんだかわかりますか?実は細胞の表面にあるATPaseといわれています。そうはいってもあまりにも小さいこの酵素が、回転しているかしていないかで学術界は二分されてきました。目で見えない極小の世界ですから議論になっても水掛け論でした。その論争に明確かつ誰でも納得せざるをえない見事な実験で終止符を打った方がいます。ある日本人の科学者がATPaseの上にミオシンを貼り付けたのです。ミオシンは筋肉を構成する巨大なタンパク質の一つで繊維状をしています。さらにそのミオシンに蛍光を発する抗体を付けたのです。イメージとしてはプラモデルによく使うマブチモーターに建設現場の大きな角材をくっつけ、さらに角材にたくさん電球を取り付けたような感じです。普通、この状態ではモーターは負荷が大きすぎて回らないのですが、ATPaseのパワーはすさまじく、抗体付きのミオシンを回したのです。その状態を蛍光顕微鏡でビデオ撮影して学会発表をしたところ、ものすごい反響だったといいます。その話をテレビで見た時には日本の中でもすごい研究が行われているのだと感動しました。
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