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・バイオインダストリー振興団体全道会議開催される(詳細はここをクリック) ・21世紀・わが社を支えるテクノロジー(詳細はここをクリック) ・H14 地域バイオ技術体験研修会のご案内(終了につき削除) ・日本ペストロジー学会大会開催案内(詳細はここをクリック) ・バイオウィーク in Sapporo 2002 開催報告 ・H14 第2回油化学会札幌セミナー開催案内(終了につき削除) ・北海道バイオ産業活性化シンポジウム開催案内(終了につき削除) バイオウィーク in Sapporo 2002 開催報告 独立行政法人 産業技術稔合研究所 生物遺伝子資源研究部門 澤田 美智子(HOBIA企画運営委員)
旧工業技術院傘下の国立研究所が独立行政法人化され、産業技術絵合研究所(産総研)が設立されて2年目になります。産総研の成果普及の一環として昨年7月に札幌で始めたイベント「バイオウイーク in Sapporo」は、今年2回目の「バイオウイーク in Sapporo 2002」を開催しました。昨年は、1週間毎日昼下がりから夕方にシンポジウムを行い、まさにバイオのWeekでしたが、今年はシンポジウムを2日間だけにし、産総研施設見学を含む交流会を1日行いました。開催期間が短くなりましたが、その分、密度の高いWeekとなりました。 産総研の研究者は、常勤だけでも2400名を超え、つくばを中心として北海道から九州まで10の研究拠点で研究活動をおこなっています。バイオ分野の研究ユニットは、その中の4研究拠点、つくば、東京臨海副都心(お台場)、北海道、関西の各センターに配置されています。今回のシンポジウムの題は、北海道の研究ユニット、生物遺伝子資源研究部門の中心課題である「ゲノムファクトリー」に因んで、「ゲノムと生物機能の多様性」としました。 7月2日は、札幌市内のホテルを会替とし、大著信一産総研理事の開会挨拶のあと、松原謙一博士による「ゲノムと情報生物学」、およびエドウィン・サザン博士による「DNA tecbnology」の2題の特別講演でシンポジウムの幕を開けました。 松原謙一博士は、日本の遺伝子研究の草分けとして有名で、最近ではDNAチップ研究所の社長ととしても情報生物学の普及に尽力されています。この日はまさにゲノム情報生物学に関する基調講演をしていただきました。また、DNAを扱う研究者なら誰でも知っている「サザン・ハイプリダイゼーション法」の発明者として有名なサザン博士は、その技術をDNAチップに応用されていて、今回はその話を直接聞くことができました。その後、産総研のつくば、北海道、臨海副都心センターの研究者によるゲノム情報を利用した生体解析系の演題が3題続きました。 シンポジウム2日目の7月3日は、分子生物学のパイオニア研究者であるシドニー・プレンナ一博士が本シンポジウムのために初来遺され、「Humanity's genes」と題する特別講演を行いました。日本人になじみの深いフグに注目してゲノム解析をされたときの話や脊椎動物のゲノムの進化、ヒトのゲノムを理解するための方法など、イギリス式ユーモアあふれる講演に触れることができました。 特別講演を挟んで、産総研研究者による諌演が6題。講演で取り上げられた生物種も、ショウジョウバエ、昆虫、植物、ホヤ、カエル、ほ乳類と多様でしたが、これらのモデル生物のゲノム解析が進むにつれて、一見その生物独特と思われた生物機能も、他の生物の機能と関連しているなど、生命がまさに長い間地球に育てられてきたことを実感しました。この日は、高橋はるみ札幌経済産業局長の乾杯挨拶で始まった懇親会でのどを潤しながら、交流を深めて終わりました。 7月4日は産業技術総合研究所交流会。札幌市月寒にある産総研北海道センターのバイオテクノロジー研究開発センター様に会場を移しました。1週間前に引っ越しを完了したばかりの新棟です。この日は産総研関西センターの研究員も駆けつけてプレゼンテーションに参加。午前中、会社皇でライフサイエンス分野の取り組みや各研究ユニットについて紹介し、午後からロビーで研究ユニット・研究グループのポスターセッションを行い、討論を深めることができました。また、産総研ベンチャー支援についての紹介、今年4月竣工したばかりの閉鎖型組換え温室等の研究施設見学も行い、産総研の研究内容に加え、産学官連携体制や研究施設についても細介する機会になりました。 バイオウイーク期間中の参加者は229名(シンポジウム参加者数210名、産給研交流会参加者数は60名)と、会場一杯に集まりいただき、共催していただきました財団法人伊藤医薬学術交流財団、財団法人杉野目記念会に感謝致しますと共に、HOBIANEWSに開催案内を掲載していただきました北海道バイオ産業振興協会にお礼申しあげます。 写真1特別講演中のシドニー・プレンナ一博士 写真2 会場で質問するエドウィン・サザン博士 (左端は松原謙一博士) 写真3 産総研研究ユニット・研究グループ オープンディスカッション風景 ・特集 HOBIA NPO法人化へ(詳細はここをクリック) ・地域バイオ育成推進講座 in 札幌のご案内(終了につき削除) ・H14年度バイオインダストリー振興団体全道会議(終了につき削除) ・21世紀・わが社を支えるテクノロジー(詳細はここをクリック) ・H14年度第2回油化学札幌セミナーのご案内(終了につき削除) 特集 HOBIA NPO法人化へ HOBIAでは、去る4月25日に行われたNPO設立総会での決定を受けて、5月29日付けで北海道生活振興課NPO推進係にNPO法人設立認証申請致しました。現在、縦覧手続き中であり、夏頃には認可されると思われます。今回はこのNPO法人化に関する状況をお伝えすべく、以下の通り特集を企画致しました。 設立趣意書はここをクリック H14年度事業計画はここをクリック 役員名簿はここをクリック ・総会記念講演要旨(詳細はここをクリック) ・バイオウィーク in Sapporo 2002 のご案内(詳細はここをクリック) ・21世紀 ・わが社を支えるテクノロジー(詳細はここをクリック) ・H14年度 HOBIA事業計画表(詳細はここをクリック) ・高尾前会長退任のご挨拶 ・会長就任にあたって ・21世紀 ・わが社を支えるテクノロジー(詳細はここをクリック) ・H14年度幹事会・総会・記念講演・懇親会が開催される(詳細はここをクリック) ・イギリスのバイオベンチャー調査旅行(2) ・シンポジウムなどのお知らせ(詳細はここをクリック) 高尾前会長退任のご挨拶 北海道バイオ産業振興協会 前会長 高尾 彰一
平成7年(1995年)4月から、前会長の江口良友先生の後任として会長を務めてまいりましたが、去る4月の総会を機に辞任させていただきました。
顧みればこの7年間、北海道の活性化に向けてバイオへの期待が年ごとに高まるなかで、私どものHOBIAの活動は本道全域を対象に各種の事業を拡大しつつ、極めて順調に進んでまいりました。私もしばしば道内各地を訪ねましたが、どの地域でも産官学協力のもとバイオ産業関連の事業が活発にすすめられており、まことに頼もしいことでした。 そのような状況下で、私は会長として北海道バイオステージやバイオインダストリー振興団体全道会議のまとめ役なども務めてきました。 一方、毎年東京で開かれる(財)バイオインダストリー協会(JBA)主催の全国バイオ団体交流会議の議長としてそのとりまとめを行うとともに、国際的イベントの「バイオジャパン2000」などにも積極的にかかわってきました。 この7年間、会長の職責を無事果たすことができましたのは、ひとえに多くの会員の皆様のご協力、歴代事務局長の努力をはじめ、かつての北海道通商産業局(現・北海道経済産業局)や道庁、北海道地域技術振興センター、北海道科学・産業技術振興財団(合併後の現・ノーステック財団)、さらに東京の(財)バイオインダストリー協会などからの様々な助成、支援によるところ多大であり、心から感謝申し上げたいと思います。 終わりに、HOBIAが冨田新会長のもと益々発展することを祈念しつつ、私の会長退任のご挨拶と致します。有難うございました。 会長就任にあたって ご挨拶 北海道バイオ産業振興協会 新会長 冨田 房男
平成14年4月25日開催の総会において会長に指名され、大変な名誉あることと感じると同時に、その責務の重さを全身で感じております。
ご承知のように北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)は、江口良友初代会長が、1985年4月に北海道バイオインダストリー懇話会(HOBIC)として発足したもので、今日のバイオ産業の重要性を先取りした先見性の高い組織でありました。その後、名称を今日のHOBIAに改め、1995年4月に高尾彰一北海道大学名誉教授が2代目会長に就任され今日まで活動を続けてきました。全国に数あるバイオ関連団体の中でも、活発な活動を持続していることで極めて高い評価を受けております。その一つの例示として、歴代のHOBIA会長が全国バイオ関連団体協議会の議長を務めてい ること、そしてこれまで一月も休むことなくホビアニュース(HOBIA NEWS)を発行し続け、現在 No. 187まで号を重ねております。 このようにこれまでの活動の牽引者として働いてこられた二人の会長の跡を受けて3代目の会長の任に当たることの責任は重大と受け止めております。この責務を全うするには、顧問をお引き受けくださった江口元会長、高尾前会長、現在の小砂副会長、新任の西村副会長をはじめ、幹事の方々、そして多くの会員の皆様のご支援とご指導なしには不可能であります。どうかよろしくお願い申し上げます。 私が行うべき最初の責務は、これまでのHOBIAの活動を発展推進することでありますが、総会の後で開催されました特定非営利活動法人(NPO)設立総会で決められたように法人格をもつように進むことであります。 これは、私が会長として行うべき第一のことであります。これまでの任意団体としてのHOBIAのあり方から、特定非営利活動法人(NPO)へと移り変わる変革期であると言うことです。10年ほど前にも法人化問題を考えたこともありましたが、とてもできるような環境にはありませんでした。幸いにも現在はNPOが一定の基準を満たすことで法人格を得ることができるようになりました。 私は、HOBIAが法人格をもつことの意義を俗な言い方ですが、「やっと一人前と認められることだ。」と考えております。法人として認められるとあらゆる意味で事業がやりやすくなります。もちろんそれに対応した責任も大きくなります。この第一の点については、これまでも支援を頂いているバイオインダストリー協会(JBA)が本年2月に設立し、NPOに向かって進んでいる「くらしとバイオプラザ21」のご指導・ご支援を頂きつつ共に進みたいと考えております。 第二に、今世紀はバイオの世紀といわれて久しいが、それに見合った活動をHOBIAが遂行することです。HOBIAは、以前にバイオアイランド北海道構想を打ち立て、そのアクションプランも作りながら、そのプランには程遠い位置にあることを反省し、新たな計画を策定する必要があります。これについては、北海道経済産業局産業部に新たに設置されたバイオ産業振興室(寒川卓知室長)、道庁総合企画部、経済部などとも連携をより深め、ご指導・ご支援を頂きながらすすめたいと考えております。 第三に、北海道にとって最も重要な産業である食品産業において、これまで築いてきた道産食品の「安全性」、「安心性」に少なからず問題が起こったこと等に、HOBIAがどれほど取り組んで貢献できたかであります。これからは、より一層戦略的にアクションプランを練り上げる必要があると考えております。北海道が安全で安心できる食をとどけ、またクリーンな環境をバイオの力で整え、我が国はもちろん世界で最も住み良い、即ち最も素晴らしい生活の質(Quality of LIfe)を楽しめる楽園になるように貢献したいものと願っております。 これらについては、道庁の関連部局(食品加工研究センターや衛生研究所など)や食品産業関連の諸団体(食品産業協議会、フードフォーラム北海道など)とともに働きたいと考えております。 バイオアイランド北海道に、新しいバイオ産業が生まれること。そして、生物生産(食糧)、環境、生活の質(QOL)が世界最高のレベルになるように貢献したいと願っております。 最後に会員各位、関係各位に重ねてより一層のご支援・ご指導をお願い申し上げます。 イギリスのバイオベンチャー調査旅行 グラスゴー大学の特許戦略 HOBIA企画運営委員 浅野 行蔵
(北海道大学大学院農学研究科) 世界のいろいろな地域で新産業としてのバイオビジネスが注目されている。その温度差は地域により異なり、その尺度は公的機関のサポートの強弱であろう。サポート無しでもバイオ産業がわき上がる地域と、サポート無しでは離陸できない地域の違いである。 カリフォルニア、ボストンなどは、ほっておいても元気な地域。シアトル、バンクーバ、イギリスのケントなどは中間的な位置。スコットランドではサポートが欠かせない。元気な地域では、ITで利益を得た人たちが、投資先をバイオに向けている。他に有力な産業の無いところは、新産業の火種の温度も低いのが現実である。公的機関がサポートをして、新時代の産業を導入しないと、産業のない地域は、ますます貧乏になっていく。切実である。しかも道は厳しい。(カナダ、アメリカのバイオベンチャーの実態は、HOBIAのホームページを参照して下さい) <北海道に似ているスコットランド> グレートブリテン島の北方地域、寒く、ジャガイモと石炭そしてウイスキーの産地であるなど北海道と似ている。グラスゴーは、スコットランド最大の商工業、港湾都市で、石炭と港のおかげで産業革命の際に大きく発展した。しかし、現代ではそのメリットは色あせた。 <グラスゴー大学リサーチ・アンド・エンタープライズ> グラスゴー大学は、1451年創立で550年の歴史がある。産業革命の前から続いている大学で、大学を象徴する中央本部は、まさに古城のよう。緩やかな丘の上にあり、ベストセラー小説のハリーポッターの世界だ。ここの木々は、何故かおどろおどろしい枝振りだ。 グラスゴー大学は、1997年に大学発のアイデアを事業化するために本格的な舵を切った。事業の専門家20人を雇い入れ、総勢40名を越える「グラスゴー大学リサーチ・アンド・エンタープライズ」を設立した。専門家は、財務、法律、特許、マーケッティング、商品化、情報、データベースなど、商業化に必要な人材だ。その中のバイオ・医薬分野を専門とする2人の話を聞いた。マックグロウ氏は、IT関係の民間出身であり、MBAを持つマーフィー氏は、エジンバラ大学医学部からの移籍で、マネージメントや商品化にも経験がある。 ふと北海道を思い出すと、日本の大学は、文部科学省にがんじがらめで、イギリスのように大胆なことはできないシステムだ。法人化後は違うかも知れないが・・。その中で、北海道TLO(株)は、大学教官から多くの資本金の出資を受け、人的には、北電やJR北海道からの出向のサポートを受けて善戦している。比較するとグラスゴー大学の決意が際だつ。 「グラスゴー大学リサーチ・アンド・エンタープライズ」は、大学発のアイデアを事業化するための機関で、マーケットリサーチ、販売促進、研究費援助を手助けすると共に、直接のビジネス交渉や知的所有権の保護と独占使用に関する交渉も行う。広く外部との交流を図り、工業、商業、政府、官庁とのパイプ役となっている。 <グラスゴー大学の特許戦略> 特許への考え方が、明確なので感激した。「特許」という言葉は、誰もが知っている。しかし、どうすれば特許になるのか、どうすれば特許を使った商売ができるのか、実際を知る人は、少ないのが現状。特に学・官・外郭団体のなかで、これらを理解しておられる方は、ほとんどいないのが現状であろう。ましてや、特許係争の仕掛け方やその意義・損得になると考えたことも無かったレベルであろう。以下にグラスゴーの方針をご紹介する。 <商品化へのプロセス> 研究結果を開発に移すために大学内部で手順をおって、問題となりそうな事項を一つ一つ明瞭にする。特許調査を行い関連特許のリストを作り、独自性があるかを調べる。そして、商品の特徴を明確にするために内部でのプレゼンを行い、種々の講評、批判を受ける。 投資家が、知りたい点は、次のようなことなので、これらに解答できる情報をそろえる必要がある。@発明の核心は?、A発明によって、どんな問題が解決できるのか?、B他の方法と比較して有利な点は?、C現状の技術はどの様な状態にあるのか?、D既知情報のサーチは終わっているか?、Eもっとも近いことを述べた出版物と比較してなおかつ独自性はあるか?、F現在の開発段階は?、商品化の前に残された研究開発は?などなど。 これらが、満足すべき段階に達しておれば、もっと詳しく具体的な質問となる。Gターゲットとする市場をどこにするのか?、H市場規模は?、I特許のライセンスを受けることを計画している企業の潜在能力は?、Jそれに対して、予想される競争相手の会社の能力は?など、発明が市場でどの様な位置づけを占めるのかを想定する情報と能力が求められる。 特許を元にした事業で、重要なのは、独占使用ができるかと言う点である。でなければ、商売からの利益はおぼつかないし、投資に見合うリターンも期待できない。だから知的所有権を独占使用するための最適の戦略をたてることが求められる。特許請求の範疇は、想定する商売と一致しているか?特許情報の出版や公開をいつにするのか?予想する投資家の名称は?その貢献度をどの程度にするか?あるいは、すでに優先権のある資金があるのか?そして、その義務の大きさは? これらの質問事項の結果、権利を守るための戦略を立て、独占使用権の戦略を立てる。発明を商売にするためには、事業のパートナーが必要であり、それを募るためには、特許情報を公にすることになる。発明を守るための戦略をたて、版権や商標、意匠登録も含め、広く知的所有権を得る仕事を進めることと、それでもなお機密にする部分を作ることもある。 特許そのものの注意点もある。発明は物質特許なのか製法特許なのか?、発明の新規制の程度はどれほどか?、確かに未発表(印刷物になっていない)か、機密か?、「産業応用」の可能性は?、投資を必要とする段階か?、内部の自己資金の限度や時期、使用できる予算も振り返ってみよう。 特許化する理由を復習すると、特許制度は、完全な情報公開をする代償として20年間の専売権を得ることができる。特許条約に調印した83ヶ国で権利が保護される。さらに、特許を取得しなければ、どんな発明でも、それを必要としている人々が、利用できるようにならないのが、現実であることを認識する必要がある。 <独占使用、排他的利用の戦略> 研究資金を得て、発明をさらに魅力的にするために研究室内での開発を続けて、より強い広範囲の関連特許を積み上げることも有意義だ。その間に、ライセンシングの先を探したり、あるいは、スピンアウトを考えることもある。 ライセンシングは、事業のパートナーを捜すことから始まる。そのために、特許情報の公開の準備をする。補足的な関心事を付帯して企業へ紹介する場合もある。候補の企業に秘密保守契約に調印してもらい、発明についてのプレゼンを行う。候補から最良のパートナーを選択するために交渉を進める。 ライセンシングでの重要ポイントは、(1)知的所有権の範囲を明確にする、(2)排他的にするのか、しないのかを決める、(3)技術移転料金を決める、(4)ロイヤリティーを決める、(5)契約期間や販売地域を決める、(6)特許を維持し、防護する責任者を決める(7)ライセンス使用上の義務を決める(8)ライセンス返還時の義務あるいは罰則を決める(9)ライセンスを受け渡した両者側で、特許技術のさらなる改良の権利を持つようにする、(10)ロイヤリティーによるリターンとモニタリング、そして(11)特許係争。ただし、最後のポイントの特許係争に関しては、市場を見張って違反を摘発して係争に持ち込む、というところまではグラスゴー大の規模でもできないと言っていた。 <スピンアウトした方が良いとき> スピンアウトせざるを得ない場合もある。具体的には、特許技術を実施できる企業がない場合だ。所有する特許技術や製品のリストを作り棚卸しする。資金提供者やベンチャーキャピタル銀行からのスピンアウトへの要望や圧力がある場合もあるし、消費者からの要望もある。投資家達のサポートの額や役割あるいは、彼らの野望を明確にせねばならない。 スピンアウトの際の重要な点は、なんと言っても資金。種資金、補助金、奨学金、借金、自己資本、必要分を調達できるか。投資家の役割を明らかにし、株主達の同意が必要な場合もあろう。そして、経営チームを組織して、ビジネスプランを組立、戦略、出口への道筋を描く。さらに、研究開発を会社で行うか、大学かの視点も必要だ。 <マーフィー氏の宣伝> 「グラスゴー大学リサーチ・アンド・エンタープライズ」は、研究も事業も柔軟でかつ俊敏に反応する。我々は、強い知的財産、十分な事業経験を持ち、法律家との連携も綿密で、交渉能力も高い。契約と実施許可ライセンスに関する知識も豊富だ。リエゾン、弁護士、弁理士などの専門家との接触を常に持っている。我々の強いマーケッティング力、強い資金調達力。これらが、大学発アイデアの独占的事業化の成功に必要な技術である。 <おしまいに> 民間で研究・開発担当の方にとっては当たり前、というようなチェックポイントであったでしょう。しかし、このように明快にポイントがリスト化されていると良く理解できるものです。 一方、著者として心配なのは、これらのチェックポイントをすべてクリアーできないと一歩も前に進めない人が出てしまうことです。他方、他人の発明や事業を評価するのに、これらのポイントをすべて満足しないと投資や補助をできないと勘違いしてしまう方々がきっと出てくるだろうと言うことです。書いていて苦笑している人が目に見えるようです。 最後にマーフィー氏は、商売の社会から大学に移籍して、文化の違いを強く感じたと、もらしてくれました。イギリスも大学の先生は、実社会とはかけ離れた存在なのでしょうね。 以上
お詫び GW期間中の諸般の事情により、今号HOBIA NEWSの発送が遅れましたことをお詫びいたします。 |