|
バイオインダストリー振興事業
北海道の助成、JBA日本バイオインダストリー協会の支援事業 −研究交流事業、地域バイオ育成推進事業− 地域間のネットワークの形勢を推進し、地域のバイオ産業の均衡ある発展に寄与するため、道内各地域のバイオ振興団体からなる実行委員会により、地域が必要としている地域バイオ育成推進講座など各種バイオ産業の振興事業を実施しています。
|
|
「オホーツク地域資源活用で企業化を探る」をテーマに、2003年9月5日地域バイオ育成推進講座が北見で開催されましたので、その要旨を以下にお知らせします。 <基調講演1> 「マタタビ活用による製品開発」 東京農業大学生物産美学部・教授 永島俊夫 氏
マタタビは古くから疲労回復、強心、鎮痛、強壮、精力増進、腹痛、腰痛、神経痛、胃腸病などに対する効果があると言われている。最近では北海道東海大学の西村先生により血圧抑制効果なども明らかにされており、機能性食品として注目されている。網走地域ではマタタビの栽培が行われ、ジャム、アイスクリームの他、甘いリキュール「北のまたたび」や「マタタビワイン」もできて盛り上がっている。
以前に、マタタビを活用してどのような製品が可能か様々な試作・検討を行ったので、その経験をベースに経緯と現状、今後の課題などについてお話ししたい。 1.生産状況 網走地域では昭和60年頃から本マタタビが栽培されている。この地域は寒いのでマタタビの成長が遅い。優良果実の生産や生産性向上のためには勢定が重要であるが、この剪定が難しく課題となっている。 栽培戸数は5軒、総栽培面積は約1ha、果実の総生産量は平成13年度で138kg、平成14年度で204kgとなっている。 2.マタタビの活用 果実は、ジャム、ジュース、アイスクリーム、酒(ワイン、リキュール、発泡酒)に適している。葉は、お茶にしてみたが、味に癖がある。ハープをブレンドして味をまろやかにして「ハープ入り健康茶」とするといいのではないかと思われた。小枝は、抽出したエキスが利用できる。未熟果は辛みが残るので、やはり完熟果がいい。果汁飲料では、果汁100%だと重たい味になるで、果汁を30−50%くらいに抑えるとよい。マンゴーのような色が出る。これにエッセンスをピーチ1、洋なし3の割合で加えるととてもおいしく学生に好評であった。一方、ジャムは果実100%よりペクチンを少し加えた方がいい。イチゴと同じ程度の小さい種があるが気にならない。お茶は、葉を蒸着するときによくあくを取ることが大事である。少し後味が悪いのでレモンパームを調合したところ飲みやすくなった。小枝を粉砕後加圧抽出、漉過、濃縮してエキスをつくる。これを飲料に添加して用いることができる。 3.マタタビ製品の生産、販売 網走市呼人において、高田さんがアイスクリーム屋さん「リスの森」を経営しており、ハスカップとともにマタタビを用いたアイスクリームとジャムを生産販売している。マタタビアイスクリームはアイスクリームと言うよりはジェラード。風味がそのままが残っていておいしい。いずれもかなり評判が良い。ここでは年間完熟果を180kg使用している大口需要家である。 4.マタタビ製品のこれから 加工する場合は原料の確保が不可欠であり、安定的な原料供給の体制、加工施設などの整備、運営の方針などを検討することがまず必要となる。今、安心、安全、健康などをキーワードとし、機能性を有する製品が求められている。マタタビ製品はこれらを十分アピールできるものであり、宣伝効果も大きい。そしてそれらは特徴ある地域ブランドとして育てることも可能であると思われる。平成13年より産業クラスター研究会東オホーツクにて地域製品の検討が行われているので期待したい。 <基調講演2> 「わさびの新たな事業戦略」 (株)金印わさびオホーツク 常務取締役 大野吉隆 氏
基調講演という良い機会をいただいたので、地域の皆さんに仕事を紹介させてもらう。
1.西洋わさびの生産 茎頂点培養によって優良株を選抜している。何千もの中から10株を選抜し、それから増やして全栽培農家の150ha分、16万株の苗を生産し、契約農家に配布している。5月に植付けるが手植えである。収穫は10月に専用の堀取り機によって行う。堀取り機は農家の労力の軽減や生産性向上のための悲願であったが、馬鈴薯のハーベスターを自力で改良して開発した。現在5台を農家で回しながら使って効果を上げている。残さが1000t程度出るので、研究の未、5度Cの低温で働く微生物を用いて堆肥化している。堆肥は8日間の発酵で、1日10t生産している。馬鈴薯のそうか病に効くようなので注目されている。 2.(株)金印わさびオホーツクの主な沿革 昭和43年 網走工場稼働(現地契約栽培、現地加工) 昭和48年 生おろしわさびを開発、生産開始(冷凍流通品) 昭和57年 網走研究所設立 平成14年 金印わさび(株)の子会社として独立 3.これからの課題 安倍(安全、信用)がキーワードである。現在、すべて国産原料で製品を造っており、生産のトレーサビリティが可能になったが、情報管理、規範遵守がますます重要になってきている。課題は栽培量を増加させること、外国産に勝つためのコストダウンである。それにはわさび苗植え付け機の開発が不可欠である。苗の植え付けは手植えで労力がかかるため、契約栽培農家が限定されている。ユーザーが自分たちだけに限定される小規模マーケットなので他人の支援を期待できないが、現在鋭意開発中である。 <<パネルディスカッション>> (パネリスト) 産業クラスター研究会西オホーツク代表 奥山壽雄氏 北海道立北見農業試験場長 松川 勲氏 オホーツク圏地域食品加工技術センター主任研究員 太田 裕一氏 東京農業大学生物産業学部教授 永島 俊夫氏 葛煦わさびオホーツク 常務取締役 大野吉孝氏 (コーディネーター) NPO法人HOBIA副会長 北海道東海大学地域連携センター所長 西村 弘行氏
西村:HOBIAが実施したコーディネーションの成功例として、玉ねぎスープの事例を紹介する。北海道東海大学が特許を持っ新しい玉ねぎの加工法を利用して、美味しさだけでなく健康にも気を配った製品を作る。当地のグリーズ北見が北見産の玉ねぎを加工して、販売権を私が社長を務める(株)北海道バイオインダストリーが持ち、スープの製造などで有名な食品会社であるメロディアンが売る、ジョイントベンチャーが成功した。このような企業間連携が重要で、産学官の連携で新たな産業を創造したいと思う。
奥山:農業に新しい風を送ろうと、有限会社「大地の香」を結成した。人の思いを集めて、地域の仲間の力を結集して、実現していく事業である。新しい作物や農業を作り出したいと思っている。行政からも支援していただいているが、個人を中心にである。新しい作物、健康にも気を配った製品を目指している。300万円の資本金を集めた。今後は銀行にもお金を出してもらえるような事業にできなければ、上手く行かないと考えている。 松川:研究者としての私は、小豆や大豆の低温栽培を検討してきた。現在は、北網地区での環境に適合した農業技術開発を検討している。徐々に変化している社会環境に対応して、消費者にも気を配らなければならない。北見農試ではマーケットに合わせた育種も考えている。ニーズに合わせる必要があるが、同時に栽培のし易さも気にしなければならない。玉ねぎなど20回の防除で良いとされるが、実際には農家は30回している例が多い。これを半分にしたいと思い、検討を進めている。栽培技術もパテント化できるので、営農技術を今後も無料で提供できるかについても考えている。 太田:最近は公設試には、地域に対する直接的貢献が求められている。技術指導や検査分析事業、人材育成事業、技術交流事業を有機的に進めるために、研究会をいくつか開催している。商品開発では、大企業と小さい企業では手法がだいぶ異なっており、そのギャップを埋めるのが我々であると考えている。 西村:先ほど説明があった「玉ねぎふりかけ」や「玉ねぎみそ」の健康機能はどうなっているか? 太田:健康機能の研究は、特に行っていない。美味しさをベースに食品を開発すると、機能性は犠牲になる場合がある。 西村:永島先生は社会貢献の面で、際だった仕事をしている。また、私も協力して、マタタビの機能性を生かした乾燥粉末製品の試作を金印ワサビさんにお願いしている。ワサビの残渣の利用なども考えて、ソフトカプセル製品なども想定できるが、こうした事業に協力願えるだろうか。 大野:ワサビにも健康機能はあると思うが、あまりその方面の検討はしていない。ワサビの販売形態は乾燥から生に変わったが、厨房加工の代替をしているとの指摘もある。新しい世紀に、新しい事業展開をしたいと持っているので、地場製品開発に興味がある。 西村:マタタビの加工品について永島先生にお聞きしたいが、ジャムを製造しているリスの森の事業は非常に成功している様だが、産業クラスターと共にマタタビ事業を一緒にできないか? 永島:リスの森ではジャムも出しているとは知らなかった。バイオインダストリーを教える教育機関として、地域に密着した貢献をしたいと思う。 西村:ワサビにおけるトレーサビリティーによる管理はどの様にしているのか? 大野:小売りに出す小袋に10桁のコード番号を付け、原料から製品までの加工記録が引き出せるようにしている。農家にもコード付け、原料受け入れ時にその番号に様々なデータを入てあり、農家からは栽培記録が付いて来る。これによって、小包装の袋を見るだけで全ての履歴が分かるようになっている。 西村:農試でもトレーサビリティーの指導を検討しているか? 松川:個々の農協で既にシステムを構築しており、行政的な指導は難しいが、技術的な協力はできる。 西村:有機や減農薬の研究に関して、良い堆肥を作るには、陸上廃棄物の他に海産廃棄物を入れると良いと言うことが分かってきた。連作障害防止や防虫に効果があるようだ。 天地:地域の資源を如何に生かすかがクラスターの発想だと思うが、大学の先生のシーズを生かすのも手ではないかと思う。そこで、大学の先生には優れたシーズをお持ちなので、積極的に協力をお願いした。経産局は広く普くと言う形の政策はできないので、自助努力をする方々に協力をして行きたい。 西村:経産局には、資金面での協力を是非お願いしたい。今回のパネルディスカッションが地域の活性化にお役に立てば幸いである。 去る平成15年6月10日に、千歳アルカディア・プラザにおいて、「食の安全をITを使って、低コストで実現するには」と題して開催された、地域バイオ育成推進講座の開催要旨を以下にご紹介します。 『中小企業をターゲットとしたITによる製造・原価・業務管理システム』 〜道内食品企業での実施例〜 (株)ゆあさ 札幌営業所 ユアササポートサービス所長 山本則彦氏
(株)ゆあさは、本日が、創業20周年に当たる。富良野市の会社で、社員25名の中小企業。東京にも3名が駐在。東京で今話題になっているのが「ふらの彩館」。ハスカップ商品が売れている。別会社として「インターネット富良野」を運営し、ネット上のマーケットも開いている。 演者は、中小企業向けの販売管理、財務管理、給与計算の汎用パッケージソフトの導入運用サポート業務を担当している。いままで、食品加工業のほか、水産物加工業、自動車整備業、酒類販売業等の製造、原価、販売管理のシステムを構築、納入してきた。手がけた種々の業種向けシステム開発事例を中心に、その要点をお話された。 <中小企業のシステム化の現状> 顧客企業は、自社にあったシステムを求めている。ソフトの機能を知りたいのではないことを実感している。中小企業のシステム化の現状は、投資効果の判断が遅れ、機械化が遅れている。 <システム開発の手法> 中小企業向けのシステム開発の具体的手法は、マイクロシステムのアクセスを使い、SQLサーバーで構築した見た目にこだわらず無駄を省いたシンプルな設計。システム化手順は、すべてを電子化するのでなく、できるところから取り組む。実際、現在の仕事を検証すると、省略できる仕事など、見つかることが多く、業務そのものの見直しになる例も多い。 税制でも中小企業を援助している。IT投資促進税制で、投資がし易い環境になっている。少額(30万円)未満は、損金で落とせる。 <開発のノウハウ> 各社への納入経験から驚いたのは原価計算。会社ごとに管理の考え方が全く異なるため製造原価管理の既製品はない。ここの手作りが、ポイントの一つ。一方、仕入れ、売り上げ管理は、既製品ソフトで間に合うことが多い。MS SQLシステムは、外部から書き込んだりすることが容易なため使いやすい。グループウエアと製造管理を結ぶ、という考え方。財務会計とリンクさせて、在庫の回転率、欠品情報などを、「日報」として自動的に送るシステム。顧客からの注文が、電話で来る業種には、出前管理のCTIが効果的。電話がかかってくると電話番号から顧客情報が、即座に出る。過去の受注明細もPC上にポップアップする。 海産物を中心とした販売会社の例も典型的であった。仕事を解析してみると従業員が個別に作ったExcelの表の70%は、同じ様なものであった。これを統合した。ホタテのコンテナ管理が効果的であった。入荷から時間がたつと販売できなくなるので先出し先入れ期限警告などシステム化して在庫管理の効率化で利益出た。750万円、開発期間10ヶ月であった。 携帯末端を活用して商品や仕掛品のバーコードを読み込んでの在庫および配送管理も業績を上げるシステムだ。トレーサビリティの一部としても使える。ある企業とは、20年以上のお付き合いで、PCや周辺機器の進化、一方で業務環境の変化を見つつ、システム化によって利益を向上している。 <開発コストの低減化> 一方、システムを導入することによって、人が減るのかとしばしば質問を受ける。しかし、導入当初は、人を増やさねばならないのが現状である。しかし、将来の人員増を押さえられる、と考えるのが現状に即している。システムとしては、Accessベースのソフトだと市販の経理などのソフトでSQL対応のソフトならつながることを利用して、既存ソフトとも連携してトータルコストの低減を図っている。しかし、システム開発の人件費は高く、最近は、インドでの開発力に脅威を感じている。また、MSのライセンス料は、高額なので、リナックスベースでの開発も指向している。 「トレーサビリティとIT技術・流通とナビゲーション技術」 (株)インターネット 代表取締役 小塚 義之 氏
現在ほどインターネットが普及する前の16年前に、インターネットのシステムを開発する会社を興した。北海道で生まれて育ったので、北海道において仕事をする際には食に関わる仕事に興味を持った。特に、自分の性格から人ができないことをしてみたいと思った。例として、クリーニング業ではタグにバーコードを使っているところがあるが、特殊な紙に印刷したバーコードを用いて、洗濯物の管理システムを開発したことがある。しかし、東京本社とのシステム統合のために待ったがかかった。本社のシステムは5億かかっていたが、こちらはその100分の1で済んだ。結局、自分たちのシステムを導入してもらった。その他にも、GPSを利用した位置確認システムや、IP電話のような、今を先取りするシステムを作ったことがある。プログラマーを採用すると、新しいシステムの企画をしたがってしまう。そこで、プログラム自体は社外に頼むことが多い。 BSEの問題にはじまり、食の安全が望まれており、トレーサビリティーシステムの導入が図られている。首相のIT関連の諮問機関の議論では、2010年までにあらゆる食品のトレーサビリティーを可能にするとされている。肉の流通では、枝肉から元の肉牛を特定して、その生産履歴を表示できる必要性がある。まず、その前半である肉牛の生産から解体処理までは割に簡単に実現できる。肉牛それぞれに個体識別番号を付けて、それに様々なデータを付与していく。流通の末端では、システムの構築は難しい。 実際に開発したシステムでは、店頭に並んだ肉のそばに端末を用意し、商品に付いたバーコードを読ませることができる。それにより、諸情報を引き出すことができる。端末には、バーコードリーダーとフォーマ仕様のパケット通信カードが組み込まれている。データの提供について、個体・生産情報はホクチクファーム、処理加工情報は北海道畜産公社、流通情報の提供はホクレン釧路支所と道央支所がそれぞれ担当する。データはエクセル形式で、メールを使って受け渡している。データは、店頭端末のみならず一般のPCから閲覧できる北海道畜産公社のHPでも確認できる。生産管理者などは、運用者画面でより詳しい内容を見ることもできる。システムの実証試験をしたところ、消費者は安全だと言う根拠は何なのかを最も気にしていることが分かった。その他には、誰が作ったか、どの様な処理をしているのかも気にしている。そのため、店頭に並んだ肉の一部をサンプリングし、後のDNA分析などに利用できる様にも配慮した。情報は多い方がよいが、誰が利用するのかについて理解して、利用しやすい形で提供する必要があると思う。 次に流通とナビゲーションについてお話しする。クロネコのクール便に対抗して、他社がシステムを立ち上げる際に当社に注目した。三菱ふそうと協力し、NTTのパケット通信を利用したトラックの冷蔵装置の温度管理システムを作ってみた。そこで分かったことは、ドアの開閉時に冷凍機のファンを止めると、庫内の温度の上昇が少ないことであった。実証機はWindows95を使ったが、最終的にはWindows-Cを使った。最終的には、車載専用のWindows-C機とアダプター、DoPaの通信機と併せてシステムとした。車両情報、走行情報、冷蔵庫温度、ドアの開閉、現在位置などを表示できるシステムとなった。これらを集計した様々なリポートも作ることができるようにもした。多様な情報を利用できるため、管理者には好評だったが、運行状況の管理もできるようにしたため運転者には不評だった。当社では、このように他社ができないシステムを作ってきた。 <質問> Q(浅野):トレーサビリティーの情報には、枝肉の等級などの情報は入っているか? A:入れる予定もあったが、実際は止めた。見せたい情報とそうでない情報があると言うことではないだろうか Q:廃用牛なども含めて、多数の牛を全て管理するのは大変ではないか。最終的に、本当に産地をごまかしたりすることにはならないか。 A:産地が販売と直結している場合は有効だが、間に多く入ると難しい問題がある。 Q(佐藤):データの中に屠殺後の温度の情報は入っているか A:温度管理はされているが、データーにはなっていない。 <討論会> Q:IT企業と食品企業の双方の特性が、互いに理解されていないのではないかと思う。HACCPの運用でも、紙に記録を残すのではなくて電子化した情報の方が、利用範囲が広がるので有用ではないか。 A(小塚):技術的には可能だが、機械からのデータは取れとしても、人間が介在すると問題は難しくなる。人間の側で、機械化に抵抗が出てくる。例えば、人員削減や売り上げの伸びなど、費用対効果が現れると良いが、意外に効果が出てこないので足かせになっている。特に、企業のトップを説得することは難しい。 A(山本):どの様な結果がほしいかによって、集める情報が異なってくる。数値化することができると、全てIT化はできる。ブリキの板を作る工程管理で、これを数値化してみると原価がとんでもない数字になった。途中の数値を手入力にして、何とかまともな数字が出てきたが、手入力の手間がかかってしまったこともある。 Q:ゴミの収集・処理に関してのシミュレーションも、粗いデータを入れるとでたらめな回答が出ることがある。精緻なデータが必要なのではないか。 Q(浅野):企業活動のシステムを解析することはできるか。 Q:トレーサビリティーに関して、システムの開発やデータの入力のコストは誰が払うのか。価格に反映してしまうのではないか。他の分野への応用は考えているか。 A(竹田):安心・安全を図ることに関して、ある程度に価格に反映してしまうかも知れない。たぶん、今回に関してはかなり安くシステムを作ってもらっていると思う。もちろん、今回の経験を生かすことは考えている。 A(小塚):入力費に関しては、年間道内で25万頭の肉牛を処理しているので、そこからは大きな金額が感じられるかも知れないが、1頭当たりにすると100円位だと思う。消費者側の心理を調べてみると、3分の1の人が価格を見て、3分の1が安全を見て、残りはどうでも良いと考えて肉を買っている。店によって端末機が動いていないところがあったので確認すると、電源を入れていないことが分かった。限定的な実験だったので、売る肉が無くなったらしい。売れ行きが良かったためと考えているが、分析はしていない。 Q(北洋銀行):情報の管理の確かさが、安全であると言うことにつながるのではないかと思う。そこで、情報の確かさをどの様に確保したのか。事故が起こったときに、トラッキングがきちんとできるシステムはあるのか。 A(小塚):個体識別番号の外に、枝肉番号というものがある。また、流通の際にはロット番号で管理される。流通間ではロットの再編成もあるが、個体識別番号はこの全ての段階で付いて行くことになる。加工指示書とその記帳作業があるので、これを信用する限り問題はない。また、それを間違いのないものにするためのシステムも考えている。 意見:北海道では安全を追求するためにはトレーサビリティーが必要だということになったようだが、その他にも安全性の危惧がある。農薬に関しては、30種類を超える危険物があり、実際にトレーサビリティーを使っているので、ITを活用して行くことは重要である。 Q(浅野):原材料購入から製品販売までの流れを捉えて、その間の製造の適否を判定するようなシステムは開発可能か。ホタテの加工施設への導入例で、上手く行ったのはどの様なところが良かったのか。 A(山本):数値化できるならシステムはできるが、コスト上可能かどうかは別の問題である。製造工程については、顧客毎に異なっているので条件が異なる。ホタテの場合、日々の加工指示書が良くできていたので、上手く行ったらしい。 Q:システムのアップデートは、結構頻繁なのか。 A(山本):不具合はよく起こるので手直しをするが、新たな機能の場合は別途費用をいただくことにしている。 意見(浅野):製造管理のシステムには、いろいろまだ問題があることが分かった気がする。 <トップへ戻る> |