|
北海道バイオステージ |
|
一般の皆様により身近バイオを感じていただく北海道バイオステージを行い、併せてJBA((財)バイオインダストリー協会)の支援を受けて、やさしいバイオ講座を開催しています。
’98年「海のバイオ」のタイトルで函館で行った北海道バイオステージは好評をはくしました。地元および本州から招待した講師の皆様から、海にまつわるバイオの商品開発の経緯について講演していただき、あわせて商品展示も行いました。 テーマ:「十勝発アグリビジネスの新展開」 〜広域的新事業支援ネットワーク拠点重点強化事業〜 日時:平成17年12月5日(月) 場所:帯広東急イン <冨田房男会長挨拶> HOBIAは、北海道の最も大切な産業であるバイオをどの様に発展・展開できるかを掘り出し、また支援できるようにと様々な活動を行っています。活動の一環として道内のいろいろな場所でバイオステージを開いており、今回は久しぶりの帯広開催ですが、最近の大きな変化をお聞きし、討論できるチャンスを作ることが出来ました。 【第1部】第21回北海道バイオ・ステージ ●講演1「機能性を重視した十勝農畜産物の高付加価値化に関する技術開発」 (財)十勝圏振興機構北海道立十勝圏地域食品加工技術センター 都市エリア産学官連携促進事業
科学技術コーディネーター(前:日本甜菜製糖総合研究所長) 佐山晃司 氏 十勝地域における文部科学省『都市エリア産学官連携促進事業』の展開についてお話しします。都市エリア事業は、全国で44カ所実施されており、そのうち19カ所は、終了したエリアです。本事業の一般型は、産学官で取り組みしかも分野を特化せねばならず、十勝では農畜産物に特化した訳です。目的として十勝圏の食の機能性を明らかにして付加価値を上げて行きたい。ニュートリゲノミックスから動物実験へとつなげる。本事業のwebも立ち上げた。十勝の産物として、馬鈴薯、ながいも、ソバ、豆、牛乳をターゲットとしています。
【馬鈴薯からの有用ペプチド】ねらう有効性は、脂質代謝改善、肝臓毒性抑制、腸内細菌環境改善高価などで、(株)コスモ食品のもつタンパク処理技術を活用して、消化管で分解抵抗性を示すペプチドの機能性などを調べます。 【ソバ、豆類の健康機能性スプラウトの生産技術開発】 それぞれのスプラウトを作る。ダッタンソバは、ルチンが多いが、普通のソバでもスプラウトなら含量は多い。 【ながいも】本当に体に良いのかを調べたい。十勝のながいものどこが良いのか?当初は、規格外を活用しようと考えていたが、すでにコンビニソバなどで活用されており余分はない。今、使われていないのは、首の部分である。 【ナチュラルチーズの安全性】lamp法での病原菌DNAの検出。Gactomyces geotrihcumなどプロテアーゼ活性が高い微生物を使った新規のスターターにも着目している。 【DNAマイクロアレー法を用いた食品機能性評価システムの構築】動物試験では、できる項目が限られている。マイクロアレーで網羅的に調査したい。トウモロコシでおもしろいデータが出ている。 Q:ながいもの機能について、発ガンの予防は多糖類か?北海道のいろいろなところでいろいろなことを言っている。夕張も長芋の産地。粉にすると便利なのだが、ネバネバ触感が薄まる。こんな、研究は進んでいるか? A:(株)仙波糖化が、強くはないがねばねば感を残したパウダーを作っている。 Q:DNAマイクロアレー法での試験において、DNAはどこから何のものを活用するか? A:標品11万円位の、ヒトのDNAを乗っけた市販のアレーを購入して行っている。 ●講演2「馬鈴薯の生理機能性を活用した機能性食品」 帯広畜産大学畜産科学科 助教授 福島道広氏
北海道産の馬鈴薯には、特徴がある。高リン酸化デンプンを多くか含有しており、物理的特製が変わる。グルコースの6番、3番が、リン酸化されており、コーンなどなら10 ppm程度なのだが、道産馬鈴薯では600 ppm〜1000 ppmとなる。
食品および飲料水として高リン酸化デンプンを摂取すると、コレステロールが落ちる。なぜかを研究している。アントシアニン含量が多い上に高リン酸化でもあるイモは、インカレッド、勝系3号、北海88号などである。高アントシアニン、高リン酸の特徴を最大限に生かして、脂質代謝改善、抗酸化活性を出せるだろう。ククレカレー(ハウス食品)と一緒にやっている。企業が入っているので、特許出願したものでないと発表できないので、その範囲での成果を出します。 デンプンカス:100万トンの馬鈴薯から10%が、ポテトパルプが取れる。ポテトパルプの中には、リン酸が多いデンプンがある。難消化性デンプンで、食物繊維が多い。 アントシアン小豆デンプンでのデータから、肝臓でのコレステロール代謝の変化が起こっているか実験した。ポテトタンパク質は、北海コガネとベニマルで、ラット血清脂質への影響を調べた。総コレステロール、HDLコレステロール、VLDL+LDL+IDLコレステロール、中性脂肪、いずれもコーンデンプンと比べると減少していた。コレステロール→胆汁酸へ変える酵素 Cholesterol 7α-hydroxylase 活性が上昇していた。Fatty acid synthase は、減少傾向。SREBP-1Cタンパク質(制御タンパク)を減少させている様である。 高リン酸デンプンは、難消化性で、ラット盲腸中の短鎖脂肪酸含量 酪酸、酢酸増加している。プロピオン酸は、減少している。ラット糞便中のステロールは、増加。ケノデオキシ−、デオキシ−、リソ−の各コール酸および総胆汁酸も増加していた。 アントシアニン馬鈴薯、北海88号は、命名登録されて「キタムラサキ」となった。総ポリフェノールとして 100 mg/100 g。 ガラクトサミンによる肝臓障害を起こさせて、アントシアニンによる軽減作用を調べた。肝重量の減少を抑えられた。GOT、GPT、ALP、LDHの急激な変化を抑えられた。過酸化脂質の増加を抑え、還元型のグルタチオンは増加の方向。いずれも活性酸素を消去する役割を持っている。 Q:高リン酸デンプンは、デンプンでもデンプンカスでも同様のレベルで高リン酸化されているか? A:その通りのデータが農研から出ている。 Q:高リン酸化デンプンは、消化がしにくい、と言えるのか。今回は、その消化のしにくさを利用したと考えて良いのか? A:その通りです。 Q:アントシアニンの成分は、判っているか? A:液クロでペタニンとペラニンと判明している。 Q:ラットの実験で、100 mgに投与は、イモにするとどれ位か? A:イモにすると200 gとなる。ラットに対してであるが、ヒトにすると Q:北海コガネは、大きくすると空洞になるか?バケツ何杯も・・・ということになる。 ●講演3 「新規オリゴ糖『DFAV』による、乳牛の分娩時低カルシウム血症改善効果」 日本甜菜製糖椛麹研究所 主席研究員 佐藤忠氏
(注:講演内容は、前号の記事を参照してください。ここでは、質疑応答だけ掲載します)
Q:餌と糞便の収支を定量し、カルシウム吸収を示したデータは、あるか? A:現在は無い。いま、鹿児島の試験所で頼んでやってもらっている。 Q:カルシウムを乾乳期に与えることはないのか? A:習慣的には行われていない。乾乳期にカルシウムを減らして、カルシウム代謝を昂進して、カルシウム吸収能を高めようという考え方のためである。 Q:DFAVの摂取濃度を変えて(ドーズレスポンス)、試験したか?また、カルシウムだけを与えるのとカルシウムとDFAVを同時に与えるのと比較したデータはあるか? A:詳しくは、行っていない。 Q:DFAVを与えたときにだけタイトジャンクションはゆるむのか? A:FOSとかマルチトールでもゆるむことが、報告されている。 Q:タイトジャンクションがゆるむと高分子が、入ってしまってアレルギーなど起こらないか? A:DFAVは、毒性データなどでは、大丈夫とされている。何もかも入るのではない。なぜかは、まだ判っていない。 【第2部】 フーズ&アグリ・バイオ・ネットワークづくり懇談会 〜広域的新事業支援ネットワーク拠点重点強化事業〜 参加:アグリ生産者・企業・支援団体・研究者、北海道中小起業家同友会農業経営部会など この意見交換会は、HOBIA西村弘行副会長が、コーディネーターとして司会進行を行いました。 まずHOBIAフーズ&アグリ・バイオ・ネットワーク活性化事業の説明を本事業のプロジェクトマネージャー高橋達也氏が行い、会が開始されました。 【西村副会長】:自分の意見をまず述べたい。アグリの世界で農業法人化が進んでいる。異分野との連合も進んでいる。「農業経営基盤促進法」今年9月、株式会社からの農業への参入を促進が図られている。建設業が、農業者支援センターを作った(当別)。一定の規制が必要だろう、もし倒産して農地でなくなるという問題がある。耕作放棄地をどう扱うか法律で決められた。北海道でも耕作放棄地は拡大している。「北海道農畜産物のブランド化」基本は、消費者のニーズ。市場をしっかり見据えないと、市場規模、消費者のニーズは何か?美味しい、科学的な健康、安心、利便性、価格がそろわないとダメ。「道内の伝統的な農畜産物」明治時代に海外から輸入したのが、ジャガイモ、タマネギ、ビート、乳製品、肉。ごく最近、外国から導入したのはチコリ、ヤーコンなどです。その他、高級山菜が北海道で取れる。 【鈴木愛一郎氏(有)アイネット(苫小牧)】ピリ辛味噌など加工品を作っている。台湾では、分析表がついてないと売れない。自分たちで分析はできない。一方、たくさん流通すると生産できないほどの零細規模。 【大庭 潔氏 十勝圏食品技術センター】食品成分分析は、江別の食品加工研究センターや食品分析センターで依頼分析を行っているので活用してほしい。道内の「出前味噌」は、十勝のセンターが中心になって始めた。センターは、経営には関与していない。もっと前にやらなくてはならないことは、売りたい相手を知ること。山わさびの例は、典型的であった。穂別町の久保田さんの山わさび商品は、TVで良く売れている。しかし、道外の北海道土物産に持って行ったところ、山わさびは知名度がなく、さっぱり売れなかった。東京と北海道の差はある。わさびのコーナーにただ置くだけでは、道外の消費者はわからない。パッケージやデザインを含めて、売り方の工夫が必要でしょう。 【鈴木善人氏(株)リープス(農業コンサルタント)】 当社は、農業技術の開発と資材の開発を行っている。技術系ベンチャーと自負している。土壌中の腐食を生成する技術を事業のメインにしていきたい。収入を得るために、農業の事業化のお手伝いをしている。たとえば、堆肥を買いたいが、品質を見極めてほしい、匂いを減らしたい、温暖化ガスを減らしたい、、などなど、技術コンサルティングを行っている。 商品開発例としては、空知管内での加工用のトマトの成功例だ。従来ジュースばかりであったのをトマトソースとして製造した。話題性があれば、と思って工夫をした。誰をターゲットとするかが問題だった。「若い女性」、「おみやげ」で、と絞り込んだ。札幌のFM局のDJと話がつながり、番組の中でも取り上げてもらい宣伝にもなった。昨年は、2万本売った。しかし、手作りのため味も色も品質がそろわない。クレームになってくる。大手の店では、扱ってくれない。主婦がお茶を飲みに行くようなカフェなどへの拡販を行った。コスト計算から350gで価格750円の値付けを行ったが、この価格は、きわめて強気で、トマトソースは普通300円である。強気にしたが、よく売れている。実は、コストも高くこの値段が、是非とも必要であったのだ。昨年は、2千本。ほとんどの人が、リピーターになっている。ギフト用の1500円設定の商品も作ってある。20代から40代前半の主婦にターゲットを絞った。「野菜嫌い解消法」のキャンペーンなども行った。 しかし、大阪の物産展では、空振りだった。コンセプトを伝えきれなかった。東京のフーディストでは、定番になってきている。今後、販売用が増えても商売のパイをどこまで大きくするかが問題。10万本となるような商品でないことも認識している。 仁木の農家から小樽後志支部トマトを差別化できるか、調べてくれと言われている。リコピンが5倍と書くが、リピーターは、健康機能に興味を持っていない。むしろデザインとかパッケージに興味がある。第2第3の商品を開発している。商品コンセプトをしっかり作っていくことが重要だと考えている。 【福島道広先生】 大学の研究では、作物の収量を増やす研究ばかり行われてきた。特定の機能性成分を増やす育種や最大量の時に収穫する技術などは、ほとんど無い。そのような、研究が、大学や研究機関から出てくるのは、しばらく時間を要するだろう。 【十勝農業者からの質問】十勝の大豆である「大袖の舞」を加工して豆乳にしたときに青臭が出る。これを取る方法がほしい。品種改良が必要だと思う。 【大庭氏】 大豆そのものや大豆加工技術開発へのご要望があったが、大豆については、手がつけられない位たくさんの仕事がなされていて、特許もたくさん出ている。ほとんど隙間はない。青臭さのない大豆は、リポキシゲナーゼ欠損だとか、その加工法だとかたくさんの特許がある。(株)紀文でもほとんど特許を抑えている。においを抑える加工法もあるが、特許が抑えられていることと、装置産業なので費用がとてもかかる。大豆の機能性に関しても特許は数千件が、出ている。既存技術を調べる能力もつける必要がある。不用意に行うと、訴えられることもあり得る。 【畠山氏 音更環境管理センター】 廃棄物業務をやっている。昔は、酪農家であった。これからは、農家だよと言っている。食品残渣を受け取って処理場へ運ぶが、廃棄物処理費用(15千円/トン)が発生する。食品企業によっては、コスト低減のために鶏の餌に持って行くが、これは私どもの商売のじゃま。私は、食品残渣の安全性が気になっている。チェック体制を持ちたいが、分析が、簡単にいかない。費用が高いし、どんな項目を分析すればいいのかも判らない。食品残渣や、それから処理した汚泥は安全なのか? 【福島先生】汚泥と汚水というのは、食品残渣のものなのか?もし食品会社からのものなら、安心できる。人が食べても大丈夫なのだから、それを汚水処理しても危険性が増えると言うことは、考えられない。未知の成分まで、心配する必要はない。 【鈴木氏 アイネット】 苫小牧市では、ホテル、ファーストフードから出てくる残渣を堆肥化できないかと近郊の農家に相談したが、一般の農家は、ホテルやファーストフード店から出てくる残渣には、添加物などが含まれ危険だと思っているのが現状。福島教授の指摘されたような考え方とかなり遠いものがある。 【浅野HOBIA委員】HOBIAの得意技は、技術力である。販売面には、力はない。現状を見ていると、正しい知識を持たないがために、よけいなものを買わされたり、有利な技術や情報を利用をできないでいるケースが多数ある。HOBIAとのネットワークを組んで頂ければ、より正しい技術情報を提供できる。 (文責:HOBIA企画運営副委員長 淺野行蔵)
(バイオステージ風景) HOBIAは、10月14日から16日の3日間、アクセスサッポロ(札幌市白石区流通センター4)を会場に、第20回北海道バイオ・ステージおよびバイオマッチング広場を開催しました。第3回北海道食品産業総合展と同時開催したもので、3日間の来場者数は約6600名を数えました(主催者発表)。 14日午後開催のバイオ・ステージのテーマは「北海道の食品バイオの今後」。当協会の冨田会長が「バイオアイランド構想の再構築をめざして」という、本道農業の将来を見据えた演題で講演し、現在の北海道の状況・問題点を喝破し、続いて道立食品加工研究センターの応用技術部長・長島浩二氏が「食加研におけるバイオ研究とこれからの食品バイオ−機能性食品、微生物、ポストゲノミクス」と題して、同センターでの最新の研究内容について講演しました。 以下に、詳細をご報告します。 「バイオアイランド北海道の再構築を目指して」 北海道大学名誉教授
NPO北海道バイオ産業振興協会 会長 冨田房男 '87に2冊の本が出版された。ひとつは「バイオアイランドへの挑戦−食糧王国・北海道の実験」が日本経済新聞社から、もうひとつは「21世紀、北海道の挑戦」で世界平和教授アカデミー北海道支局からである。どちらも北海道はその土地柄からバイオ分野が大切だと説いている。この頃にバイオが北海道の有力な産業振興策=バイオアイランド北海道であるとの認識が高まった。
2002年に「生きる、食べる、暮らす」を柱にしたバイオ戦略大綱が策定されたが、この方向は北海道にふさわしいものばかりである。20年ほど前から言われ続けてきていながらその計画がほとんど進まず、課題がそのまま残っていると言える。 そこでバイオアイランド北海道の再構築を目指した提案をしてみたい。 北海道は食糧自給率190%の食糧王国であり、米国やEUのような食糧生産地であって、日本の他地域と大きく異なることを強調したい。つまりバイオ産業の振興なくして北海道経済は存在価値を失うのである。 そのためには遺伝子組換え技術を含む先端技術を最大限利活用しなければならない。品種改良はDNAを変化させていることであり、組み替えも品種改良の一つ、むしろ履歴の分かった改良であり、開発が早い利点がある。 食品の安全をどう評価するか。今食べている食品は、長い年月かけて認知されたもの、科学に基づいて試験したものと言える。しかし、安心は主観的感情的な評価に依って得られるであって、検証はできない。 「遺伝子組換え技術を使っていない」ということは、通常の栽培をして農薬を使っている、と言うことであり、「組換え技術を使っている」ということは、農薬として除草剤ラウンドアップだけを使っているということであり、通常栽培と比べて大きな減農薬を実現していることを意味する。 バイオクラスタからまだ産業が生まれていない。大学はもっと役割を果たさなければならない。同様に道立試験研究機関の役割も足りない。遺伝子組換え技術は単なる手段であり、規制によって新しい科学技術の進歩を止めてはならない。 今北海道に必要なのは、食と農に立脚した「食と健康」の新産業革命である。例えば、ニューバイオテクノロジーをポジティブに利用して、栽培から最終製品、そして流通までを一貫した、効率的でなおかつ安全なものとする食品産業の構築が「バイオアイランド北海道の再構築」であると言えよう。(文責 西陰) 「食加研におけるバイオ研究とこれからの食品バイオ −機能性食品、微生物、ポストゲノム」 北海道立食品加工研究センター 応用技術部長 長島浩二 氏
【食品研究とバイオとの接点】 本日は「食加研におけるバイオ研究とこれからの食品バイオ」と題して話させていただきます。キーワードは、機能性食品、微生物、ポストゲノムです。私は食加研創設以来バイオを担当して来ましたが、その間食品バイオ研究はどのようなことをすれば、企業さんの役に立つかを考えてきました。その結果、食品機能性、微生物、それから食品素材そのものを対象に、生物学、生化学、分子生物学の知識と技術を用いた研究が食品バイオ研究だと考えるようになりました。しかし、10年前は食品とバイオ、特に先端バイオはなかなか結びつかなかった訳です。これで結構しんどい思いをいたしました。それでは10年前と現在は何が違うかと言いますと、一つは、特定保険用食品の認証制度ができ、機能性食品が市民権を得たということ。もう一つはこれが特に重要かと思いますが、現在はポストゲノムの時代だと言うことです。ポストゲノムとは何かと言いますと、細胞核の中にある全て遺伝情報がヒト含む様々な生物で明らかになり、これからはこの情報を使って細胞の中で起こっていることを丸ごと調べることが可能になったということです。DNAの遺伝情報は一旦RNAにコピーされさらにタンパク質に翻訳されます。生産されたタンパク質酵素は化学反応を触媒し、細胞を維持するために様々な物質を作り出します。これが代謝物といわれるものです。これらを丸ごと調べる学問分野がそれぞれトランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクスであり、これら遺伝情報を活用した丸ごと研究をゲノミクスといって良いかと思います。ポストゲノム時代に入って、食品とバイオは近くなったと私は考えています。というのも、これらの研究に使う機械は高価ではありますが、自動化されており、特別に熟練した技術はいりません。また、処理能力が高く高性能ですので、どこか一カ所に設置すれば様々な人の分析に応えることができるようになってきました。すなわち、医療分野だけでなく食品分野の研究開発にも十分低コストで使用できる見込みが出てきているということです。従って、食品バイオは今後この方向に発展していくものと思われます。私たちも、現在この方向を指向しております。それでは、キーワードに示した食品機能性と微生物研究について、もう少し具体的にポストゲノム研究を見ていきたいと思います。 【食品の機能性とバイオ】 最近、ニュートリノゲノミクスという言葉をしばしば耳にするようになりました。これは、栄養(ニュートリション)と遺伝子(ゲノム)を合わせた造語で、栄養素が遺伝子発現に与える影響を研究することにより、栄養素の作用メカニズムの解明と新たな機能性食品の設計を目指す学問分野です。所謂、食品機能性のゲノミクスです。例として、サントリーと東大の研究を紹介します。セサミンは皆さんご存じのようにゴマに含まれる成分で、生体内で強い抗酸化作用を発揮し過酸化脂質の生成を抑制する働きがあります。また、脂質代謝やアルコール代謝を促進することが知られていました。しかし、そのメカニズムについては詳しくは解っておらず、サントリーと東大では数千個以上の遺伝子発現を調べることの出来るDNAチップを用いてどのような遺伝子の発現がセサミンで変化するかを調べた訳です。そうしますと、先ず脂質代謝ですが、合成酵素の発現はコントロールと差はないですが、分解酵素の場合はコントロールの2倍になっていたことが解ったということです。また、アルコール代謝では、沢山あるアルデヒドを分解する酵素の内、ある一種のアルデヒド脱水素酵素の発現が3.5倍ほど増大していたことが解ったと言うことです。このような、分子レベルでのメカニズムの解明と新たな機能の発見が期待できるのが、ニュートリゲノミクスであるということです。静岡県立大学の21世紀COEプログラムでは、(1)ニュートリゲノミクスと分子栄養学。(2)機能性食品成分検索のためのバイオマーカーの開発。(3)個人差を考慮した食品成分の臨床疫学研究システム構築。といった取り組みが示されております。我々もこのような取り組みが必要であろうと考えています。 【微生物研究とバイオ】 次に微生物研究、特に複合微生物系研究についてお話ししたいと思います。この研究は、食品を含む環境の複合微生物系をひとつの生命体と考え、先程来お話ししているゲノミクス研究を適用しようとするものです。現在は主に微生物群集解析、すなわち微生物の種類と数を分子手法で網羅的に調べている段階です。しかし、さらに発展させ、その系での遺伝子発現を網羅的に把握することが必要になってくると思います。発酵食品、ヒトを含む動物の腸内フローラ、土壌、水中など沢山の複合微生物系がありますが、これらを制御し活用していくには複合微生物系研究は必須となると思います。私共は微生物群集解析の分子手法の一つであるT-RFLPの新しい手法を開発し、これを使って腸内フローラ解析を進めており、将来的に食品機能性評価や、疾患診断等の応用を考えています。腸内には約300種100兆の菌が棲んでいます。これらは宿主の健康にとって重要な役割を果たしています。一方、私は宿主の遺伝的要因もフローラに影響を与えているのではないかと考えています。その様な相互作用を明らかにすることは、非常に有用だと考え、研究を進めています。また、私どもの共同研究者である企業では、腸内フローラ解析用のDNAチップの開発も進めております。微生物群集解析の次のステップとして、複合微生物系のトランスクリプトミクスとメタボロミクス研究を検討しています。土壌や水中のような場合、菌の特定をしてもその機能が解らない微生物がほとんどで、微生物群集解析をしてもほとんど意味がありません。従って、その下流すなわち、遺伝子発現の結果を調べることが必要になります。今後はこの方向での研究が盛んになると思います。食加研では、腸内フローラ研究に加え、発酵食品を対象にこのような研究を進めていきたいと思っています。 【質疑応答】 Q:腸内フローラの遺伝的背景の研究は非常にチャレンジングではあるが、方法が難しいと思うがどうか。 A:その通りです。現在は、食事のファクターを少なくするため、家族内でT-RFLPを比較することで、遺伝的背景があるかどうかについてサンプル数を増やしながら検討している。しかし、これはまだ初歩的な段階です。 Q:遺伝的バックグラウンドのはっきりしている実験動物を使ったらどうか。 A:遺伝的背景に関しての研究なら、それが良いと思うが、ヒトの健康とフローラの関係を明らかにしたいので、サンプル数を増やして統計解析によりアプローチしたいと考えています。 Q:食品機能性研究はニュートリゲノミクス研究のような方向に進むのか。 A:従来の分子栄養学では、遺伝子発現を調べるにも定量性等の問題をクリアーするのに大変な苦労が必要だったが、DNAマイクロアレイを使えばこのような研究も簡単に行えます。また、新しい機能性の発見に繋がる可能性があります。 Q:腸内フローラに遺伝的要因があるという考えはどういう根拠から来ているのか。 A:腸内フローラは個人の間で多様性が結構あります。このような多様性は遺伝的背景を考慮しないと説明できないように思います。 Q:腸内ではなく、胃の中の菌叢について教えてほしい。 A:ヘリコバクター・ピロリについてのご質問と思いますが、ある種の乳酸菌がピロリ菌を排除するとういことが知られています。(冨田会長が回答) バイオマッチング広場などの報告 15日には、「バイオマッチング広場」事業としてHOBIA会員企業3社(有)A-HITBio、竃k海道バイオインダストリー、ネイチャーテクノロジー(株)が企業内容・商品について紹介するプレゼンを行いました。3社は、会場内ブースにも出展して、展示・販売を行い、多くの販売実績があったと報告がありました。 またHOBIAは、財団法人バイオインダストリー協会(東京)のご協力を得て、会場内で「DNAビーズストラップ講習会」を開催しました。一般市民向けのPA活動として実施したもので、小学生から70代まで、年齢・性別を問わず、約80名の方が楽しみながらDNAを模したビーズストラップ作りを体験。特に教育者の方たちから「授業で使用したい」などの感想がありました。HOBIAとしても、これを機会に、子どもたちに正しい科学的知識を持ってもらい、「食」に対してのみならず、北海道の未来について正しく考える力を身に付けてもらえることを願ってやみません。 DNAビーズストラップ講習会風景 室蘭工業大学応用化学科 教授 菊池愼太郎
【科学の意義は成果の社会還元】
私は現在、室蘭工業大学と有限会社バイオトリートと言う、2足のわらじを履いている。折角の機会なので、ベンチャー企業の抱える問題点や、大学の抱える苦労をお知らせする。私は北大農学部の江口先生の教室を卒業しており、農芸化学科では冨田先生は兄弟子に当たる。それぞれの先生は、同じく「その成果を社会に還元してこそ科学の意義がある」とされている。バイオテクノロジーの端緒は、ストレプトマイシンのような抗生物質の生産にあったように思う。当初の手作業による生産が工業生産に代わり、生化学反応や化学反応の検討による生産性向上の必要性の他にも、反応層の装置技術や反応制御技術などが必要になってきて、バイオは総合科学となった。昭和60年代に全国の工業系大学で、バイオの研究を進めようという機運があった。この時、室蘭工業大学には生物系に1人先生が居ただけだった。その後、平成元年以後に施設と研究者の多くが整備された。それまでも、当大学でバイオをやっていなかった訳ではないが、それは廃水処理技術のみであった。この技術には投入する微生物の選択やエネルギーコストの問題があり、施設が大規模化する傾向がある。しかし、環境問題は深刻になってきており、室蘭市も室工大が目指そうとしていた「環境」、「バイオ」、「情報」に注目して、そこから環境都市宣言が出てきている。私も、大学の研究を環境・資源バイオに合わせて行こうと考え、その中からベンチャー企業が生まれ、廃水から環境ホルモンを除去するバイオ技術を開発した。 【事業目標は環境ホルモン除去】 バイオトリートの目標として、微生物を利用した応用研究と、それを実用化することを考えた。また、微生物利用に関する受託研究とコンサルタントも行うこととした。研究を進める内に、環境ホルモンを食べてしまう微生物を見つけることができ、早速に北海道TLOを通して特許化にこぎつけた。モデルの排水中に相当量の環境ホルモンを加えて除去試験をしたところ、数十時間でほぼ完全に除去することができた。この実験で使った装置や、更に改良した装置も特許化することを考えている。今年中には環境ホルモンの法規制ができるのではないかと考えていたが、これがなかなか進まなかった。今後には明るい見通しも出てきたので、洗浄剤を大量に使う企業と屎尿を排出する酪農家に向けた技術を開発していきたいと思っている。実地試験には倉敷紡績が協力しており、本来なら企業イメージが悪くなる可能性があるにもかかわらず、協力いただけることはとても有り難い。 【大学発ベンチャー企業の問題点】 大学発のベンチャー企業の問題点は、資本金がない、経営感覚がない、人材が(支援者も、社員も)いない、市場がない、経営資金もないことである。中心となった出資企業(東海建設)に、本社機能から営業拠点まで置いて、支援していただいている。その他にも、多数の企業から多面的に協力をいただいており、出資法の関係で大学の学長は役員になれないので、社長はナラサキ製作所から来ていただいている。もちろん、官庁からの支援もいただいており、研究資金の援助などをしていただいている。実際に物が売れるまでに長い時間がかかるので運転資金が必要だが、開発に時間がかかると資本を食いつぶすことになりかねない。大学人はものを作るより、研究や開発に熱中しがちである。自分たちも失敗した他の轍を踏むのかどうか、あと半年ほど見て頂きたい。 【質問】 西村:自分のベンチャーも、利益が出るまでに確かに時間がかかった。現在、500以上のベンチャーが立ち上がっている。代表取締役はナラサキ製作所の方が就任しているので、経営面で良いことである。技術や価格の優位性があるかどうか、販路がしっかりしているかどうかも重要である。大学人が関与していることは技術面での信頼感につながり、マスコミなどでも取り上げてもらえる。良い宣伝になり、金のないベンチャー企業には重要である。 菊池:ありがとうございます。今回の発表もPR活動の一環と考えている。会場にお集まりの方にも、私の会社に興味がありましたら、御協力をお願いしたい。 澤田:会社の業務で受託研究やコンサルティングも仕事としているが、自分の例からすると不安がある。ベンチャーでこうした仕事をすると、大学側での仕事が減るのではないか? 菊池:悩ましいところではあるが、大学発のベンチャーとしては意義があると考えている。 「疾患予防マーカー発見に基づく機能性食品の革新的評価法」 潟oイオマーカーサイエンス 高乗 仁 氏
1.疾患予防マーカーがなぜ必要か 近年老年人口の増加、高齢化率の高まりが著しく、2030年には25%を超えると予想されている。それに伴って生活習慣病、老年性疾病の増加が顕著となっている。一方、トクホ(特定保健用食品、以下同じ)の売上げが伸びており、1997年に1000億円強であったのが2001年には4000億円強と予測されている。このように機能性食品に大きな期待がかかっているのであるが、機能性食品には科学的根拠が乏しいと言われる。それはバイオマーカーが存在しないことである。 2.ヒトゲノムの全解明は大きな成果であり、バイオサイエンスの新技術を生んだ。 @ゲノミクス:遺伝子情報、DNAチップ Aプロテオミクス:タンパク質機能解析、プロテインバイオチップ Bメタボロミクス:代謝機能解析 C情報工学:バイオインフォマティクス 即ち、プロテオミクスにおける機能、発現解析の進展が疾患予防マーカーの探索を可能ならしめた。 3.日本の優位性維持のための疾患予防マーカー 機能性食品は日本のお家芸である。健康表示制度も厚生省、概念提示も文部省、そして3次機能が生活習慣病予防機能であるとして1991年に定めた特定保健用食品は世界初のものである。しかし、欧米でも食品機能について積極的に推進・加速化している。食品表示制度ではトクホレベルの高度機能表示、それを超えて疾病リスク表示まで行う他、食品機能に関する科学的根拠の評価及び検証の実施を推進し、バイオマーカーの探索研究も開始している。うかうかしていると欧米の表示を使うことになるかも知れない。今、革新的機能性食品評価法を確立しなければならない。日本の優位性を維持するため、日本発の世界標準を確立したい。 4.革新的機能性食品評価法の確立−コンソーシアムの結成 従来法はそぐわない。科学的根拠を有し利便性が高い疾患予防マーカー、抗体バイオチップを開発しなければならない。それには先端学際統合研究が必要である。発症リスクは日々増大している。それに伴い疾患予防マーカーも増大する。機能性食品を摂取して発症リスクを軽減できるかどうかは、疾患予防マーカーを低減させれば効果有りの証明となる。 医学:京都府立医科大学(第一内科)、農学:名古屋大学大学院(生命農学研究科)、薬学:潟oイオマーカーサイエンス(BMS)、バイオ技術:住商バイオサイエンスで食品評価法開発コンソーシアムを結成した。プロジェクトコーディネータはBMS。 5.コンソーシアムの研究課題と役割および開発の道筋 @動物疾患モデル系における機能性食品の疾患予防効能の立証−京都府立医大 Aヒト疾患特異的マーカーから機能性食品摂取依存に変化する疾患予防マーカーの同定−京都府立医大、 バイオマーカーサイエンス、住商バイオサイエンス B疾患予防マーカーに対する抗体を搭載した疾患予防評価を目的とする抗体チップの開発−名古屋大学、住商バイオサイエンス モデル動物は均一、短期間で結果が出るのでまずこれから手をつける。動物疾患予防マーカーを探索・同定し、次いでヒト用を同定したい。ヒトは遺伝的に多様なので、動物用が確定したものでヒト・ホモログの推定、ヒトマーカーの検証・確定へ持っていく。 6.期待される成果と波及効果 期待される成果は@生活習慣病の疾患予防マーカーの発見、A疾患予防効能評価抗体チップの開発B疾患予防効能の科学的判定基準および評価方法の確立である。市場は法改正の後伸びる。2010年にはそのまま伸長させて2000億円くらい増加するものと期待される。事業展開分野は@機能性食品分野 A健康診断分野である。 機能性食品の開発と探索には疾患予防マーカー、予防標的、疾患因子の3つを考えなければならない。テーラーメイド予防医療システムを構築するためには、疾患予防マーカー、抗体チップ、モバイル検査システム、予防医療DBが開発されなければならない。 7.健康診断分野事業目標 @疾患予防マーカーの臨床検査センターへのライセンス供与、Aテーラーメイド予防医療システム事業への参画 である。 <質疑> Q1:ヒトは遺伝的に多様、動物用が確定したものでヒト・ホモログの推定、ヒトマーカーの検証へ、と言うことだがどこまで進んでいるか? A:同じと期待している。ヒトから始めるのはしんどいので動物から。がんのマーカーはTOF-MSで成果上げている。 Q2:マーカーの分子量は? A:分子量数千。 Q3:効能はまだうたえないが…? A:トクホでは疾患予防をうたえないが、欧米並みになっていくことを期待している。 Q4:ヒト介入でなければならないところがある、犬に対するタマネギは含硫化合物が特定されている。動物とヒトは違うところがあると思うが。 A:複合系=食品で発揮するケースがあるはず。 <まとめ> 食の効能効果評価法研究会が始まり、研究開発が加速されていくものと思われる。これから大きな成果が期待されるところである。 「健康食品産業の現状と将来」 CMPジャパン(株) 代表取締役 牧野順一 【健康食品をめぐる国際的動き】 健康産業のマーケットは、今や世界的な規模で動いている。1994年に始まった機能性食品では日本の研究が進んでいたが、今は欧米でも盛んである。クリント政権からブッシュ政権に移る際、NIHの予算は倍増している。フィンランドでは産官学の共同研究を進めており、成果が次々と出ている。 一方、国内ではBSEから始まり、無許可の添加物や農薬の使用の問題が広がっている。今、中国の蜂蜜やロイヤルゼリーの中の抗生物質が問題になっていている。健康な蜂を育成することが重要だが、700万件もの零細農家に指導するのは並大抵のことではない。蜂蜜に様々な機能性が知られているので普及が望まれるが、先端的研究とは異なった問題点がある。 【国内での健康食品と法規制】 健康食品にはいろいろな種類があり、公式の分類ではないが、1.美容・ダイエット食品、2.栄養補助食品、3.生活習慣病対策食品の3つに分けることができる。全て合わせると、2兆円の市場が見込まれる。ここで問題になることは、健康食品おいては取り方、量、何に効くのかなどをうたえないと言うことである。食品衛生法の改正が2003年1月の通常国会で予定されているが、その中で虚偽・誇大広告を禁止としている。大所高所や長期的な視野からは健康食品を歓迎しているが、行政の現場レベルでは禁止事項が多い。 【拡大する健康食品の市場規模】 少子高齢化により人口の高齢化と人口減少が進むことは間違いなく、食品のマーケットが減る方向にあるのは確かである。65歳以上の高齢人口が増える点には、別のマーケットチャンスがある。人口構成図を見ると女性の方が多いので、ここにもチャンスがあると考えられる。医療費の高騰が進み、生活習慣病の罹患者が多くなると、将来的には保険の適応外になる可能性がある。生活習慣病の中でも、特に悪性腫瘍が増加しており、その防止を中心とした対策が望まれる。民間医療費の増加が、健康食品産業により解消される可能性がある。 最近の新しい方式として、宣伝講習販売が増えてきている。高齢者の資産の使い方に変化現れてきており、自らが気に入るもの、理解したものにはお金をかける傾向が現れてきている。こうした経緯から、販売ルート別にみると構造の激変が見られ、薬局・薬店は微増していて、これがピークに達しようとしている。なお、この健康食品市場には特保は含まれていない。特徴的なのは、健康食品には受託製造が多く、200社ほどになり、これだけで売上高は2,000億円になる。 【最後に】 2001年に「保険機能食品制度」がスタートして、特定保健用食品と栄養機能食品は医薬品との関係で変質してしまった。効能表示は非常に制限されるにもかかわらず、禁止表示等の否定的な表示の部分が大きくなってしまった。未承認薬品を使用した中国のダイエット薬品の問題が、さらにこの問題をこじらせたと言える。ここで、アメリカの対応を見ると、一貫して適切な対応をしていることが多い。2000年以後に多数の粗悪品が見つかり問題となったが、科学に基づく効果の確認と情報提供を行う動きが出ている。 【企業プレゼンテーション】 バイオステージに参加いただいた企業より、自社の紹介や自社製品に関するプレゼンテーションを頂きました。 紹介いただいた企業は以下のとおりです。 @(株)トランスアニメックス Aネイチャーテクノロジー(株) B(株)アミノアップ C(株)新薬開発研究所 D(株)北海道バイオインダストリー E共成製薬(株) 紙面の都合上内容は省略させていただきました。協力いただきました各社に厚く御礼申し上げます。 北海道は冷涼な気候と豊富なバイオ資源に恵まれ、これまでに各地で積極的な研究開発がなされてきました。HOBIAでは、これら道内各地のバイオ技術の発展とバイオ産業の振興に寄与する目的で、昭和60年の発足時から毎年各地域において「北海道バイオステージ」を開催し、多くの成果と高い評価を得てきました。 第17回目となる本年度の北海道バイオステージは、オホーツクの中核都市である北見市において、「オホーツクの幸とバイオテクノロジー」と題し、去る11月7日(水)北見ホテル黒部で開催されました。当日は、90名を越す参加者があり、講演会や展示物を前に盛んに討論が交わされました。以下、講演の概要をお届けします。 【講演会】 「オホーツクの幸とバイオテクノロジー」 1.「タマネギの機能性解明と事業化」 北海道東海大学 工学部 生物工学科 教授 西村 弘行 氏 ((株)北海道バイオインダストリー副社長) <北海道農業の問題点とアグリエコ産業の推進> 北海道には20以上のクラスターが立ち上がっているがなかなか事業化に結びつかない。事業化には売り方が大切だが、それには値段、販路が大切。これからは自立し、北海道の環境に適していて、安全安心を提供できる農業生産を目指すことが大切である。 <食べて治す> 糖尿病、痴呆症についても科学的データがたくさん出てきて、各種の活性酸素が関与していることが明らかとなった。この活性酸素を取り除くような食素材があれば生活習慣病を防ぐことができる。今や日常生活の中で食品で病気を防ぐことが大切。逆に、ここにビジネスチャンスが生まれてくる。 <タマネギの機能性> アンジオテンシン変換酵素阻害効果を北海道の食素材に求めたところ、タマネギに強い活性があった。活性成分はケルセチン(Quercetin-4'-O-glucoside)と言う物質。北見産のタマネギにはこのケルセチン配糖体が多い。タマネギ、ニンニク、ネギなどには、血小板凝集阻害活性(血液サラサラ効果)を持つ化合物が含まれる。また、記憶障害の改善効果や、ガン予防にも可能性がある。学習記憶障害を治すような効果もある。 <ヒト介入アッセイ系による健康機能の解明とバイオベンチャー事業化> 私を含めた研究室の学生にお願いしてヒト介入試験を行っている。もちろん、前もってヘルシンキ宣言に基づいて説明し、医療行為は病院でやってもらっている。ヒト介入試験は食の分野でもこれから益々重要になる。 2.「くらしとバイオ」 −消費者ニーズに応える− (財)バイオインダストリー協会 産業と社会部 主任 佐々 義子 氏 <はじめに> 日本の農業地域は元気の無いところが多いが、ここオホーツクは元気が感じられる。バイオ技術が進むと、製品を見ても分からないのでパブリックアクセプタンスが必要だ。いろいろなバイオ製品を分かっていただくには、消費者と仲良くしなければならない。一人一人が新しい技術との出会いに感動すると同時に、それを見た消費者の気持ちになり、自分なりに科学、安全、危険、安心とは何かを考えなくてはならない。政府がお墨付きを与え、それに頼る時代は終わった。 <情報提供が大切> 平成6年にキモシンを使ったチーズが初めて日本に上陸した。キモシンの時には消費者も比較的平穏だったが、平成8年に除草剤耐性の遺伝子組換え農作物が入ってきたときに大きな反対運動が起こった。そこで、政府も安全性は問題ないけれども、消費者に知らせるために表示をすることになった。 <消費者意識> 遺伝子を食べているかとアンケート調査をしたところ、5人中4人が遺伝子を食べていないと答えている。どんな食品にもそれが生物由来である限り遺伝子が入っている。生活者は自分なりの安全基準を持っており、それには納得できる情報がほしいと考えているようだ。 <技術の進歩と難解になりつつある用語> 確かに、技術がかなり進んできてかなり専門用語が多くて困ることが多い。必要最低限の項目として、@生物に関すること、A安全性の考え方、B流通に関すること、C全体からの視点などの知識が現在の日本の食を理解し、判断するには必要。 <これからの問題点> 消費者が安心して選ぶために、これからの情報伝達を見直していかなければならない。例えば皆で考える意見交換会や、体験学習、コンセンサス会議を開くなど。作る側は、これまで消費者の気持ちを考えてこなかった。これからは消費者を裏切らず、安全、安心を提供し、食のクオリティを上げると共におもてなしの心が問われている。 3.「オホーツクの農業の現状と将来」 東京農業大学 生物産業学部 網走寒冷地農場 助教授 吉田穂積 氏 <オホーツクと十勝の比較> 網走支庁は道内の12.8%を占める面積で、岐阜県に相当する。その14%は農地で、北海道の中では重要な位置を占め、14%の粗生産額を誇る。支庁の総面積は変わらないが、耕地面積では十勝が25万ha、オホーツクは17万haで生産量に違いがある。総数では負けているが、生産効率を見ると十勝は10a当たり3万4千円、網走は3万5千円と負けていない。 <オホーツクの現状> 最近、野菜が増加し、お米が減少している。豆が微増し、その分芋や麦が減少。網走を西紋、東紋、北見、斜網、美女の5つの地域に分けてみるとそれぞれ特徴が表れる。(詳細は省略) <価格> 価格は、ジャガイモ、大根は安定しているが、ゴボウ、ニンジンは年ごとの変化が大きい。野菜類は輸送費が高いので、価格を維持するために選別をかけ、ちょっとでも曲がっていると捨てる。この捨てている野菜を有効利用できれば、この地域の農業は変化する。ここは農家の努力ではどうにもならない部分。価格が安定しているのは、ジャガイモ、タマネギ、甜菜で、これらの作物を中心に入れていかないと農家経営が危うくなる。 <オホーツクの農業者> 所得は、一家当たり北見で600万円、美女は750万円、斜網は1000万円と差がある。平均を取ると、年間労働時間2844時間 年間所得834万円 時給2935円で他の産業、職業よりもよい。全国比で小麦、馬鈴薯、甜菜、タマネギの単位収量が高い。世界的に見ても、ヨーロッパの小麦には負けているが他は勝っている。 <今後のオホーツク農業> 農業従事者の統計を見てみると、全国的には60歳以上の人が45%もいるが北海道、特にオホーツクは若い人が担い手として存在しバランスが取れている。この人材の育成をどうするかが今後の問題だろう。技術はヒトが作るものだから。 4.「北海道における秋蒔き硬質小麦の育種と 新用途開発」 北海道農業研究センター畑作研究部 品質制御研究チーム長 山内 宏昭 氏 <はじめに> 北海道は、全国の小麦生産の60%以上を生産する一大生産地で、全国的にも高品質小麦の生産地域として注目されている。主力品種は秋まきの中力小麦ホクシンであり、ハルユタカの作付け面積は穂発芽の影響を受けやすいので減っている。栽培面積は1万ha程度。強力粉は340万トンが消費されているが(パン、中華麺、即席麺用)、自給率は0.9%である。うどん用中力小麦の需要は57万トンと少ない。国産、特に北海道産の強力粉は非常に生産量が少ないので人気はあるが、品質はもう一歩。ハルユタカは蛋白が弱く、ホロシリ小麦は加工特性が劣り、パンとかラーメンには使えない。 <硬質小麦の育種> 初期段階でどれくらい悪いものを落とせるかが大切。一次スクリーニングは蛋白質含有量、二次スクリーニングは小麦粉製パン性の評価、三次スクリーニングはパンのミキシング時の特性を評価、四次スクリーニングは真空生地膨張量による評価を行い、秋まき強力小麦としてキタノカオリを選抜した。これまでに比べると格段によい品質であった。 <用途開発> キタノカオリを各種パンおよび中華麺での評価を行った。その結果、パン、中華麺では、やや改善点があるものの、品質的には負けないことが分かった。特殊用途としてはコロッケに使う変性粉にするとよい特性を持つ。 <超強力粉の用途開発> キタカオリと同時に超強力粉を開発した。これは、ミキシング時間が多い、破断力が大きい、真空膨張量が高いという特性を持っている。冷凍生地製パンへ利用すると、4週間冷凍してもしぼみが少なく大きいものができる。他にも、超強力粉ブレンドによる国産小麦粉の製パン性向上、雑穀パンの製パン性向上、国産小麦の中華麺特性向上に使えることが分かった。国産の、ホクシン、ハルユタカに超強力粉を入れると改善効果が大きい。 北海道は卵白、グルテンを入れた腰の強いラーメンが好みだが、超強力粉を入れることによって卵白・グルテンを入れなくても強い腰のラーメンが出来る。しかも、卵白、グルテンに比べて色がよく価格が安い。 もうすこしで、ホロシリ小麦はキタノカオリに替わるだろう。将来的にはアメリカ産とも競合できるようになると思う。 バイオステージ開催風景 バイオ・ステージ会場風景 去る11月8日に、恒例の「北海道バイオ・ステージ」が帯広市のホテルノースランド帯広で開催されました。 今回は、農畜水産物の豊富な十勝地方にちなみ、「十勝平原の幸とバイオテクノロジー」をメインテーマにしました。一般市民の方々にも親しみやすい講演会として好評の「やさしいバイオ講座」には101名の方の参加をいただきました。 「展示コーナー」では、(財)バイオインダストリー協会(JBA)のパネル、去る9月に行われたバイオジャパン2000へ参加した企業や地元企業がバイオ技術により実用化した製品、当日行われた講演にちなむ商品などが並べられ、試食・試飲コーナーとともに参加者の関心を集めていました。 なお、当日の模様が、北海道新聞地方版に取り上げられ、各講演内容の概要とともに紹介されました。 以下に、当日の講演要旨を報告します。 1.「遺伝子組換え食品から環境まで」 (財)バイオインダストリー協会 産業と社会部 主任 佐々義子 氏
PA(Public Acceptance:社会的受容)は、バイオなど新技術・製品が社会に受け入れられることであり、産業として育成する基盤整備には、消費者のPAを得ることが必要である。 日本の消費者は受け身で、店や企業から何かを提示されるとそれにすぐに反応する。今のマスコミは危険なものはすぐに広め、それが中立な人に影響する。組換え食品のように食にかかわる部分については自分にとってのメリット、つまり安いからとか体にいいとかいうことが理解されるとPAが得られる。日本の場合、企業や官庁からの情報よりもオピニオンリーダーのような人の意見の方が生活者によく伝わる。 <科学、自然、安全、安心> 一般の人は科学に100%のお墨付きを求めるが、科学は安全性や危険度を評価する方法である。 自然なものがいいというが、自然の範囲は原始林、野原、雑草から温室、水耕栽培とあり、人間の都合で決まる。安全は危険でないという考え方であり、関心の深さと情報量により安心に近づく。リスクはリスクコミュニケーションによる情報でコントロールできる。 こういうことをふまえてバイオテクノロジーを紹介するが、情報開示が大事で、リスクアセスメントにより消費者の安全に近づく。 <組換え技術> 従来技術(細胞培養、組織培養)でも基本的には、遺伝子が変わったからよくなったと考えるべきである。バイオの技術は、有用成分を作る技術など食品以外の分野にも広がりがあることを理解してもらう。 研究者に任せるだけでなく私たちも一緒に考えていくことが大切である。 <PAからPUへ> 今までのPAは、専門家の判断、安全性の考え方、環境への影響などの情報を一方的に押しつける形であったが、これからはPU(Public Understanding)で、第2フェーズに入ったと考える。 JBAでは、「食品から環境まで100問」、「もっと知りたい人のための50問」をHPで公開しているので見て欲しい。 2.「十勝の未利用資源からの天然調味料の製造」 コスモ食品株式会社取締役研究開発本部 本部長 宮坂春生氏
コスモ食品株式会社北海道工場は、バレイショやビートの副産物から天然調味料を製造するために平成3年に操業開始した。ここでは、天然調味料と合成調味料の違いを説明し、天然調味料について製造法や使用原料などについて紹介する。 <合成調味料> よく知られているグルタミン酸ナトリウムやイノシン酸ナトリウムは発酵→中和→精製で作られる。中和の段階が化学反応なので合成とされるが天然物と同じ成分である。 グリシンはアミノ酸の一つだが、もともとは自然界にあるものを化学合成した例である。 <天然調味料> 一般家庭では馴染みが少ないが、めんつゆ、レトルトカレー、珍味、漬け物など業務用に使われている。家庭内での調理が減少するにつれて右肩上がりに出荷が増えている。天然調味料は次の4つに大別できる @塩酸加水分解系:タンパク質が対象で、十勝ではジャガイモとビートのタンパクを塩酸で分解し、か性ソーダや炭酸ソーダで中和して、ろ液を濃口調味液にする。脱色精製工程を経て薄口調味液となる。 A酵素分解系:コスモ食品では乾燥ビール酵母、ミルク、卵膜を原料に選択性ある数種の酵素を組み合わせて分解する。切断段階でオリゴペプチドとなり、製品は粉末である。 B自己消化系:塩蔵の魚系を原料とし、製品はしょっつる、魚しょうなどである。ビール酵母も原料に使われる。 Cエキス抽出系 ・溶媒抽出型:家庭でだしを取る方法を工業化したもの。原料としては、コンブ、ホタテ、カツオブシ、ビール酵母、ポーク、チキン、ガーリック、オニオン、ニンジン、キャベツなどが使われ、製品は、液体、ペースト、粉末の形である。 ・酵素を補助的に使用する型:牛豚骨のゼラチン質などに酵素(プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなど)を加えてゲル化防止して濃縮する。 以上天然調味料は、原料としては、牛、豚、鶏の骨、魚類など一般に非可食部を有効利用している。 十勝圏で真剣に取り組むべき課題であり、クラスター等に役立てばよいと思っている。 3.「有色馬鈴薯その特徴及び将来性」 国立農業試験場畑作研究センター ばれいしょ育種研究室長 森 元幸 氏
馬鈴薯は北海道では青果商品であると同時に加工原料としてメジャーな作物であるが、東京ではイネ、ムギ、豆に次ぐその他の野菜(ジャガイモ)の認識であり研究費を取るためにもPRが必要である。 これまでの開発目標は、芽が浅い、形が丸いなどであったが、一般消費者にはインパクトが少なかった。 そこで2000年では色つきをねらうことにした。 アンデス高地から昔ヨーロッパに持ち込まれるとき捨てられた近縁種を探し、交配でアンデスの遺伝子源(着色)を北海道でイモをつける品種に入れ、日長の違う北海道でも栽培できる状態に持ってこれた。実生で発現させ、年々株を選抜していくが20万〜30万に一つが残るというところである。 色が濃いことを指標に選抜していったところ1回交配した毎に色が濃くなってイモはちゃんと採れるという幸運な例になった。 現在、品種登録しているのは、インカパープル(紫)、インカレッド(赤)、インカのめざめ(黄色)であるが、収量、上イモ収量、デンプン価、イモの大きさ、調理特性の点で決定的なものはない。生産者の協力がむずかしい点である。それでも色があるということで商品開発を行っている(例:紫ポテトチップス)。紫色は手にとってもらえるし、赤と黄は食欲をそそる色である。 ポテト色素(紫、赤はアントシアニン=ポリフェノール、黄色はカロチノイド)には抗酸化性があり活性酸素を抑える効果がある。pHが高めのところでも赤くなるという、天然のアントシアニンとしては貴重な存在である。 色素原料としてみた場合、アントシアニンの含量は、有色甘藷の山川紫が680 mg/100gであるのに対し、パープルが152、レッドが265でありものたりない。育成段階として、646の品種があり、将来は色素原料として太刀打ちできるかもしれない。 機能性をうたうにしても、食品としてはおいしさがあってこそ食衝動につながり、また食べてもらえることになる。そう言うことをめざして今後進めていきたい。 4.「てん菜から砂糖以外のものとして何が採れるか」 ホクレン農業協同組合連合会てん菜生産部 技術開発課長 竹田博幸氏
ムギ、じゃがいも、てん菜は、十勝の基幹産業である。てん菜は砂糖にしないと流通しない作物である。 日本では、明治時代に現在の伊達紋別に官営工場ができたのが最初である。その後、台湾からのサトウキビ砂糖との関係で、二度中断した時期があったが、第二次大戦を経て再建し、現在では7万haが栽培され、8工場で年間379万トンの砂糖が生産されている。 <てん菜から砂糖以外のものとして採れる物> @ラフィノース:ビフィズス菌の増殖効果がある。 Aベタイン:カマボコ用、ほこり止め、シャンプー用など Bアミノ酸:糖蜜の中にかなり高率で含まれている。 Cγアミノ酪酸(GABA):血圧降下作用がある。 <砂糖を原料として何が作れるか> @パラチノース:虫歯にならない糖として使われてきた。 Aオリゴ糖:整腸作用あり、商品化された。 Bフラクトオリゴ糖:砂糖のみから変換。 C糖アルコール:ソルビトール、還元水飴、マルチトール、エリスリトールなどであり、エネルギーにならないので、太るといわれている砂糖の需要減を埋める形になっている。 <甘味料以外の砂糖の用途> @ショ糖脂肪酸エステル(メチルエステル):乳化剤。 Aデキストラン:多糖類、分画により代用血漿の用途。 Bポリ乳酸:生分解性プラスチックに。 Cα−1,3グルカン:水に不溶、カードランとして商品化されている <砂糖そのものを見直す> @砂糖の機能:水との親和性、凝固緩和(プリン)、メラード反応(カステラの色づけ)、防腐性、ゼリー化、デンプンの老化防止など A砂糖と健康の関係:糖尿病の直接の原因は肥満であり、肥満の原因は食事全体の過食と運動不足である。 B砂糖は脳のエネルギー:脳のエネルギーはブドウ糖のみである。ブドウ糖は砂糖から速やかに供給される。 新規商材が成功するための要素として常々考えていることは、それを作る手段/方法があること、明確な用途(社会的ニーズ)があること、ニーズにリーズナブルな価格で供給できることである。 5.「十勝型産業クラスターの展開」〜地場産品を利用した産業興し〜 帯広畜産大学名誉教授 美濃羊輔 氏
<はじめに>
十勝管内で地域興しのために産業クラスター研究会などをやっている。 地域では高度なことをやっているわけでないし、特別な技術を持っているわけでもない。先端研究は必要だが、地域興しにはローテクノロジーが必要だ。古くからの、誰でもわかる技術は、隣町でやっていると自分にも出来るかもしれないと思うことで勇気を与えることになる。 <十勝財団> 十勝圏産業クラスター研究推進会議があり、運営にかかわる提言や会員に対する人脈のつながり、情報の収集をやっている。 @地域研究会ネットワーク会議:足寄町、大樹町、清水町にHOKTAC財団から認定された4つのクラスターがある。そのほか認定されていないが個別のブロックで活躍しているクラスターがたくさんある。ネットワーク会議に集まって、情報交換や連携の可能性など戦略を練っている。 Aシーズ育成推進委員会:シーズの提言を受け、HOKTACのクラスター事業部と結びつける。 B戦略検討委員会:開発で困っているときにどうしたらよいか、どうやってシーズを拾い上げたらいいかなどを議論する。帯広畜産大学の地域共同センターと相互交流が行われており、シーズの発掘と企業家への伝達を連結させている。 <具体的なバイオテクノロジー関連クラスター> (1)足寄町のケース ラワンぶき(秋田ぶきの一種)は他で採れない優位性があるが、ウスグロハナアブがはいり込むので、1/3しか出荷できない。そこで、乾燥したヒトデを粉にしてラワンぶきの畑に撒くとアブの幼虫が逃げることがわかった。結果として殺虫剤を使わないイメージを守ってかつ収量を上げることができた。 (2)大樹町のケース1 水産業と並んで酪農や肉牛生産が盛んで、糞尿がたくさん出る。糞尿のたい肥化中に生きたヒトデを入れると、2週間で分解した。作物の生育促進効果が大きいたい肥が得られ、ヒトデの無料処理が実現できた。 (3)清水町のケース 乳牛が非常に多いが、脂が多いので大部分は捨てられている。これに対処するプロジェクトで初乳バンクとして集め粉乳にする技術を開発した。餌に加えると牛、ペットを病気から守ることができる。全国的に集めて売り出そうとしている。 (4)大樹町のケース2 シラカバ(全森林面積の90%)の有効利用を考えている。樹液に糖を足してビール酵母を加え、発酵させるとビール様の飲み物になる。 葉を乾燥して粉にすると、アンモニアの消臭効果で見てヤシガラの活性炭以上の吸着能力がある。 以上、ローテクを使い地場にある素材を活かしながらという立場で頑張っていることを紹介した。 帯広市でも4月1日にクラスター研究会を立ち上げ、全部で6本動いている。バイオテクノロジー関係を紹介すると、@十勝管内の屠場(牛)の残り物から機能性物質を取りだして商品化する、A野菜選果場からのくずや規格外品や捨てられているものを発酵処理で家畜の餌にする、B香料を使って牛の餌の食い込み量を増し生産性を上げる、C新聞紙やマンガ雑誌など使って牛の敷料を作る(後のたい肥化を促進)などがある。 帯広の知識が広がって産業興しになってほしい。 やがて道央圏と肩を並べるレベルに持っていきたい。 【北海道バイオ・ステージのアンケート概要】 アンケートにお答えいただいた90%近くの方がバイオ関係の職業に従事しており、バイオ・ステージをDMと知人からの紹介、会社内の回覧で知り参加したとしています。そして参加者のほぼ100%が有意義であったと評価しており、次回も参加するとしています。 バイオテクノロジーは、21世紀の北海道産業にとってどうかとの問いには、100%が有望と見ていることが判りました。 講習会のどのテーマに興味をもったかの問いには、十勝平原の農産物についての研究発表が主体であったことを受け、演題の全てにご満足をいただいた結果となりました。 展示コーナーでは、十勝で製品化されている鮭ぶし、醤油、とうふセットや、道内のバイオ企業が機能性食品として開発し製品化されているもの、そして有色馬鈴薯からの試作品のポテトチップスに多くの関心が寄せられました。 今後の開催に向けてはバイオと特許、抗がん性食品や低アレルゲン食品などとバイオや発酵食品、ローテクノロジーからの展望等を望む声がありました。 バイオテクノロジーに関心が大変高いことが伺い知れましたので、今後ともバイオ関連の団体が連携して、バイオ産業の発展に努力してゆきますので、皆さんの一層のご支援をお願いします。 平成11年11月12日に恒例になりました「北海道バイオステージ」を釧路プリンスホテルで開催いたしました。 今回は、海にちなんだバイオ技術の利用と応用として、「道東の海の幸とバイオテクノロジー」をメインテーマにしました。一般市民の方々にも親しみやすい講演会として好評の「やさしいバイオ講座」には80名の方の参加をいただき、北海道バイオステージ実行委員会の高尾彰一委員長(HOBIA会長)から挨拶のあと、4件の講演が行われました。 開会挨拶される高尾会長 一方、「展示コーナー」では、(財)バイオインダストリー協会(JBA)のパネル、参加企業がバイオ技術により実用化した製品や、当日行われた講演にちなむ商品などが試食・試飲コーナーとともに並べられ、参加者の関心を集めていました。 以下に当日の講演要旨を報告します。 1.「未利用水産物の有効利用 −サケ頭部コンドロイチン硫酸の利用− 北海道立釧路水産試験場 利用部利用技術科長 錦織 孝史 氏
(1) はじめに
水産物の食べられない部分に付加価値をつけるということで、サケの頭から軟骨を取り出しその利用としてコンドロイチン硫酸を開発しました。最初は道の単独事業で行ってきたのですが、釧路短期大学と愛媛大学医学部と共同研究しています。 コンドロイチン硫酸は保湿性を持っており肌への親和性も優れております。本日お手元にありますナイトクリーム試供品や化粧品などに含まれています。今は、牛の軟骨や鮫のえらから取り出されておりますが、将来は鮭から作られるようになると信じています。 そのコンドロイチン硫酸の生産量は年間100トンで、その内医薬品90トン、化粧品5トン、食品5トン使用されています。用途が広がりつつあり安定供給が求められているのですが、現状は不安定なのです。一方、道内水産廃棄物発生状況は、即座に処理しなければならない量として全道で33万トンあり、この内14万トンが魚の廃棄物です。さらに、秋サケ16万トンとれますが、この内サケの頭は8千トンくらいになっています。 北海道立釧路水産試験場 利用部利用技術科長 錦織孝史 氏 (2) サケの頭 これが将来新巻サケが頭を取り除いた切り身で出荷されるようになると予想して1.6万トンになるとと考えられています。コンドロイチン硫酸のとれる軟骨は頭部の1.8%で、トキサケやブナサケの軟骨からですと3%程度コンドロイチン硫酸が回収できています。サケの頭を断面にしますと、目の上部の透明感のあるところが軟骨で、軟骨の中に、軟骨の細胞がありその周りにコンドロイチン硫酸が埋め込まれています。細胞のクッション剤およびカルシウムの吸収がその機能と考えられています。分子の形でみますと、糖が長くつながった構造をしており、酸性多糖類の一つです。 (3) 抗肥満性 抗肥満性について愛媛大学医学部に持ち込んで共同研究を始めました。 日本人の体重を平均5キロ痩せさせることができれば医療費を2兆円削減できると考えられています。 根本的な、対策を講じるべき時期に来ているのです。 油、でんぷんを過剰にとるとグルコース、脂肪酸になります。小腸で体内に吸収され、脂肪酸は脂肪となりカイロミクロンという形になって肝臓組織に行き、脂肪細胞となり、全体に脂肪組織が肥大になり肥満が生じます。たくさん脂肪細胞が大きくなると内蔵脂肪型肥満、皮下脂肪型肥満が生まれ、これが最近の研究では身体に影響を与える物質を分泌する分泌細胞であることがわかりました。PAI-1(血栓形成)、レプチン(肥満遺伝子産物)、TNFα(インスリン抵抗性)(インスリン非依存性の糖尿病を引き起こす)、アンジオテンシンII(血圧上昇)などが一例です。 このように肥満は生活習慣病の根本になる原因となっています。それを止めるためには、食べ物をカロリー計算し、日常体を適度に動かすということを行えば大丈夫なのですが、過度に摂取した場合、身体に吸収されないようにすればよいのです。愛媛大学医学部で小腸のモデルをビーカーで作って試したところ、コンドロイチン硫酸はデンプンや脂肪の分解を押さえたり、小腸での吸収を抑制するということがわかりました。マウスに牛の脂肪をたくさん与えてそれにコンドロイチン硫酸を加えた実験で、実際に肥満や高脂血症が抑制されました。 ヒトついてはこれからの研究課題です。 バイオステージ会場 2.今、注目されているサケ白子による核酸食品 遺伝子栄養学研究所 代表 松永 政司 氏
(1) どうして核酸か
昭和19年生まれで、子供の頃ニシンの白子をいっぱい食べ、食べたときには元気になったという思い出がありました。これはおもしろいんじゃないか?と思い調べてみると"核酸は利用されない"と本には書いてありました。そこで、釧路のある水産工場から分けてもらって核酸の栄養学を16年前に始めました。現在、核酸を使った市場は末端120億円で、大きな産業になっています。 今の研究のメッカはアメリカで、粉ミルクにも核酸が含まれるようになってきています。人間の母乳には核酸成分が入っているのですが牛乳には入っていないのです。粉ミルクの核酸は、酵母RNAを分解したヌクレオチド、さらにこれを分解したモノヌクレオチドが使われているというのが現状です。 環境ホルモンのダイオキシンをトラップするためにサケの白子のDNAを使ったり、たばこから変異原物質を取り除く目的で、フィルターにDNAを入れる研究を行っています。 (2) サケ白子核酸 白子は4種類のヌクレオチドの割合が同じ程度、実際に吸収をみたところ(ラベルしたRNA)ヌクレアーゼ、フォスファターゼで分解されモノヌクレオチドとして吸収されることが分かりました。この単位物質まで、分解されると遺伝子の情報はありませんので、赤血球に乗り全身に伝わります。核酸の研究は、農学部よりも医学部の先生が活発に行っております。核酸の量は、食総研、福岡大学理学部でデーターが出されましたが、白子と酵母に非常に多く含まれていることが知られています。 遺伝子栄養学研究所 代表 松永政司 氏 (3) 核酸の生理機能 活性酸素で遺伝子が傷つき成人病、老化、肥満などの原因になっているという考え方がありますが、これを防ぐのに核酸が必要だと考えられています。生殖細胞に傷が付くと遺伝子病が起こり、体細胞が損傷すると老化促進、ガン、糖尿病、ボケ、アトピーが起こるのです。身体の細胞は、新陳代謝が起こっているのですが、アポトーシスの1割が体外にでてくるのです。ガン抑制遺伝子であるp53の強い人が、ガン細胞にアポトーシスを起こさせるのですが、このp53を強めるような力を持ったものがガン抑制剤となると考えられています。成人病というのは、自覚症状がないのが問題なのです。健康食品というのは、自覚症状がでる前に免疫の力で傷ついた遺伝子、細胞をやっつけるのが使命だ考えています。核酸を食べると、小腸の絨毛が非常に柔軟になります。腸は消化機能に加え免疫機能も持っています。核酸をとると腸管免疫力が上がると考えられています。腸内のビフィズス菌の量も、核酸の成分をいれると母乳並に増えてきます。サケの白子やアルギニンを加えると手術後の快復力が早くなるということがわかっています。アメリカでは、核酸はガンの治療に使われています。核酸を与えると、ネズミの実験で有為に記憶学習力も高まるということがわかっています。作用機作は神経成長因子の機能があるためであると考えています。核酸を食べされると、ボケの改善が認められるということがシーター波を調べることで確かめられました。これも、神経成長因子だと考えています。 (4) 終わりに 痛風の原因になるからとり過ぎないようにということで、研究が遅れていましたがアルコール、激しい筋肉運動、ストレスの3つが尿酸の合成を倍加させ、核酸では起こりません。尿酸は、de noveで新生合成されていますので、関係ないのです。 3.「未利用海草の有効利用−海草のたまご−」 釧路水産試験場 利用部原料化学科長 辻 浩司 氏
(1) はじめに
海草は海の中の栄養をたくさん吸収した「海の野菜」で、日本近海には約1,000種類の海草が生育していますが、その内食用となるのは20種程度です。道東太平洋沿岸でも昆布が主に採取されていますが、加工、利用されていない海草(未利用海草)もたくさんあります。今回は、未利用海草に含まれる成分を調査し、さらにどんな加工、利用法があるのかを検討し、ソフトな触感、低カロリー、しかも製造の際には廃棄物ゼロの「海草のたまご」が生まれたので紹介いたします。 (2) 原料の調査 なぜ道東太平洋で繁殖している未利用海草はあまり食べられていないのでしょうか?昆布との成分を比較しましたところ、昆布はグルタミン酸が100mg/100g(乾物)あるのに対し、ほとんどの海草は、その1/4以下でした。また、マンニトールも昆布の1/3以下しか入っていませんでした。しかし、未利用海草には昆布に匹敵する各種ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。そこで、私どもは未利用海草の中でも昆布と同じ褐藻類スジメの食物繊維に注目しました。 (3) 食物繊維 海草の食物繊維には寒天、カラギーナン、アルギン酸、フコイダンなどがあります。人間は、食物繊維を消化する酵素が無く、腸内細菌が一部分解するだけで、我々のエネルギーにはなりません。海草がダイエット食品と言われる理由です。また、褐藻類に多く含まれるアルギン酸は血圧を下げる作用があります。高血圧の原因の一つに食塩のとり過ぎがありますが、アルギン酸は食塩をくっつけて、便と一緒に排泄してくれる働きがあります。この他に、アルギン酸はカルシウムと結合すると固まる(ゼリー)性質があります。これを利用することで、未利用海草スジメから、たまご(いくら)の形をしたゼリー様食品ができました。 北海道立釧路水産試験場 利用部原料化学科長 辻 浩司 氏 (4) 海草のたまご まず作り方ですが、 スジメを水洗いしゆでる→チョッパーにかけ細かくする→アルカリで加熱溶解→混合、脱気→カルシウム溶液に滴下→水さらし→海草のたまご となります。褐藻類のスジメは、その名の通り、褐色なのですが、生の海草をゆでることできれいなグリーンに変身します。その後、細かくし、アルカリで加熱することによってアルギン酸が溶けだしてきます。トロリと粘性のあるスジメの液をカルシウム溶液に滴下するとアルギン酸カルシウムゼリーができ鮮やかな緑色「海草のたまご」の出来上がりです。 4.「ガゴメコンブに含まれる「フコイダン」を利用した健康飲料「アポイダン-U」の開発 宝酒造 バイオ弘前研究所 主任研究員 酒井 武 氏
(1) はじめに
昆布は、味も良く健康にも良いとされている海草で、広く食用に利用されています。漢方では、抗ガン剤、強肝薬、抗浮腫薬等として用いられています。日本でも、根昆布や黒焼き昆布療法が民間で広まっており、高血圧、糖尿病、ガンが治る、髪が元気になるなどの効果が最近の雑誌に掲載されています。特に、フコイダンという食物繊維の抗ガン作用に関しては多くの研究がありました。我々は、まず昆布の中でもフコイダンの含有量が多いガゴメコンブを研究材料として、フコイダンの製造方法を確立し、フコイダンの構造と抗ガン作用の関係について研究を開始しました。 (2) フコイダンとは 昆布、ワカメ、ひじきなど褐藻類に属する海草に含まれている硫酸化フコースを含有する多糖がフコイダンと総称されています。それぞれの海草は特有のフコイダンを数種ずつ持ち、その含量は乾燥重量の1-20%です。また、フコイダンは、海草のぬめりや粘りをになう成分でもあります。 (3) 大量製造方法及び分離方法 乾燥ガゴメコンブをエタノールで洗浄し、熱水によりフコイダンを抽出し、同時に抽出されるアルギン酸を酵素により分解後、限外ろ過により分子量10万以下の物質を除去し、凍結乾燥してフコイダンを得た。フコイダンの重量は乾燥ガゴメコンブの約5%でした。これを、陰イオン交換樹脂により2つに分画した。一方は、グルクロン酸が多く硫酸基が少ない画分で、U-フコイダンと命名しました。もう一方はグルクロン酸をほとんど含まず、硫酸基の含量が50%にもなる画分で、F-フコイダンと命名しました。 宝酒造 バイオ弘前研究所 主任研究員 酒井 武 氏 (4) フコイダン分解酵素の取得と酵素を用いた構造決定 これらのフコイダンを分解資化する海洋細菌をスクリーニングし、Flabobacterium 属細菌からU-フコイダンを分解する酵素、Alteromanas 属細菌からF-フコイダンを分解する酵素を単離しました。これらの酵素は、クローニング、遺伝子解析を終えており大腸菌での大量生産が可能です。これらの酵素を用いてU-フコイダンはグルクロン酸とマンノースと硫酸化フコースの3糖からなる繰り返し構造を持つこと、F-フコイダンは硫酸化フコース7糖からなる繰り返し構造を持つことを解明しました。 (5) フコイダンの抗ガン作用の確認 最初に、培養ガン細胞に対するフコイダンの作用を調べ得たところ、ガン細胞(胃ガン、大腸ガン、肺ガン、白血病細胞)のアポトーシスを誘発する作用が見いだされました。次に、U-フコイダンとF-フコイダンの作用を別々に調べると、U-フコイダンのみがガン細胞にたいしてアポトーシスを誘発させることが分かりました。また、実験動物に飲用水としてフコイダン溶液を与えると、化学物質(アゾキシメタン)により発ガンさせたラットにおいて、顕著な延命作用を示したり、ヒトの大腸ガンを移植したマウスにおいて、腫ようの増殖抑制作用や、場合によっては腫ようの離脱が見られました。このようにして、ガゴメコンブ由来フコイダンの多面的な抗ガン作用を確認できました。 (6) 商品開発 フコイダンを多量に含む健康飲料「アポイダン-U」を平成8年に発売し、年間約100万本の売り上げがあります。平成11年には顆粒タイプも発売しました。一方、平成9年に様々な食品に混合することを前提として、粉末の食品素材「TaKaRaコンブ・フコイダン」も発売しました。今、ゼリーやリンゴジュースに入れて売られております。コンブには、過剰摂取すると体によくない塩化ナトリウムやヨードなどが含まれていますが、これらは限外ろ過によりほぼ完全に除去されていますので安心してコンブの効用を得ることができるのです。 閉会挨拶する北海道立釧路水産試験場長 竹内健二 氏 <トップへ戻る> |